強盗殺人

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号令和2(わ)1925
判決日2023-03-02
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び審理経過の概要
1 差戻前第一審(平成31年3月8日判決宣告)
⑴ 差戻前第一審における公訴事実の内容は、前記罪となるべき事実と同旨である。そ
して、被告人がA及びBを殺害した点並びに被告人が財布を奪取した点については争
いがなく、差戻前第一審の争点は、被告人に強盗目的があったか(争点1)、被告人
が犯行当時、完全責任能力の状態であったか、それとも心神耗弱の状態であったか
(争点2)、被告人の量刑(争点3)であった。
⑵ 差戻前第一審の検察官は、争点1について、①被告人が経済的に困窮する中、借金
やツケの支払をしなければならないことを気にしていたこと、②A方に金銭があると
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思っていたこと、③Aらを殺害後、A方内を物色し、現金が入った財布を持ち去った
ことを挙げ、強盗目的が認められると主張した。
これに対し、被告人は、本件犯行前に、Bから、仕事もしていないのに遊ぶなどい
いご身分ねといった趣旨のことを言われ、Bに対する怒りを覚え、その結果殺害に及
んだものであり、夫のAまで殺したのはAと目が合い反射的あるいは衝動的にしたも
のである、その後財布を見て衝動的に取ったと述べ、当初から強盗する目的はなかっ
た旨弁解した。
差戻前第一審判決は、①被告人の当時の経済状況からすると借金等の返済のことが
頭にあった可能性はあるが、金品を得るためにAらを殺害しようと考えるほどまで追
い詰められていたとはいえない、②A方に特に高額の金銭があると被告人が認識して
いたことを認める証拠がない、③被告人に怒りを抱かせるような発言をBがしたとの
被告人の供述が信用できないとはいえず、怒りの対象であったBより先にAを殺害し
た点は、軽度知的障害により衝動的に行動する傾向がある被告人において、AがBへ
の攻撃の妨げになっていたため、Aをとっさに攻撃したことが不自然であるとまでは
いえず、被告人がAらの殺害後まもなくA方室内にあったトートバッグを物色し、実
際に現金が入った財布を持ち去っていることは強盗目的があったことをうかがわせる
事情であるが、当初から強盗目的を有していたのであれば、より広範囲を物色するの
が自然であるのに、トートバッグを物色し、財布を持ち去るにとどめたことからする
と、Aらを殺害後に初めて金品窃取を思い立った可能性を否定できないとした上、被
告人の供述が信用できないとはいえないことから、Aらを殺害した後に金品窃取を思
い立ち、財布を持ち去るなどした可能性が否定できないとして、強盗目的を否定し
た。そして、殺人罪と窃盗罪が成立することを前提に、争点2について、犯行当時、
完全責任能力であったと認め、争点3について、死刑を選択することが真にやむを得
ないとまでは認められないとして、強盗殺人罪の成立を前提とした検察官の死刑求刑
に対し、無期懲役刑を言い渡し

主文(判決文より)

被告人を死刑に処する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。