行政文書不開示決定取消請求事件

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号令和4(行ウ)121
判決日2024-04-18
分類行政
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
(1) 本件対象文書が法5条1号の不開示情報に該当するか。(争点1)
(被告の主張)
ア 法5条1号本文の「個人」には、死刑執行前に病死等により死亡した者
に関する情報も含まれ、亡Aに係るその執行状況に関する情報は、本人やその家族
等の関係者にとって最も知られたくない個人情報の一つであるから、本件対象文書
が個人情報に該当することは明らかである。
イ 行政機関の保有する個人情報に関しては、個人情報保護法が制定され、
自己を本人とする情報の開示請求権が規定されたことにより、行政機関の保有する
情報について個人情報保護制度が採用されていない状態は解消されているから、行
政機関の保有する個人情報について、自己を本人とする情報の開示請求は個人情報
保護法の規律に服することとなり、法を根拠として本人情報の開示請求を行うこと
はできないと解すべきである。
ウ 死刑執行前に病死等により死亡した者に関する情報は、その者及び家族、
被害者及びその遺族等の名誉、プライバシーや生活の平穏に関わるものであり、個
人情報の中でも極めて慎重かつ細心の配慮を要する情報であるから、法5条1号た
だし書イの公領域情報に該当しない。また、刑訴法475条2項は訓示規定と解さ
れ、執行事務規程9条も死刑執行に関する上申を行う具体的時期は定めておらず、
両規定によって、必ずしも本件対象文書の存否が法律の規定により公にされている
とはいえない。
(原告の主張)
ア 本件開示請求は、亡A及び同人の妹で再審請求人であるBの希望に沿う
ものであり、Bの依頼によりされたものであるから、本件対象文書は実質的に自己
情報と同視することができる。そして、自己情報の開示を求める場合は、プライバ
シー権を放棄したものとして、法5条1号本文の個人情報に該当しないと解すべき
である。
イ 仮に本件対象文書が個人情報に該当するとしても、亡Aは広く市民の支
援を得て再審請求をしてきたから、同人に関する情報の多くは公知の事実と評価す
べきである。また、死刑執行時期を定めた刑訴法475条2項は訓示規定であって
これに従うかは法務大臣の判断に委ねられているが、他方、検察庁の長は執行事務
規程9条により合理的期間内(死刑判決確定から6か月経過日より法務大臣の判断
に必要とされる相当期間を遡った日まで)に死刑執行上申書を法務大臣に提出する
法的義務を負っていると解すべきであり、本件では当該提出期限を優に超えている
から、本件対象文書(死刑執行上申書)が存在していることは、法令の規定により
公にされている情報といえ、公領域情報に該当する。
(2) 本件対象文書が法5条4号の不開示情報に該当するか。(争点2)
(被告の主張)
仮に本件対象文書が存在するとして、これが断片的にでも開示されれば、亡Aに
対する死

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。