殺人

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号令和5(わ)36
判決日2024-07-09
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
被告人が妻の殺害(罪となるべき事実の第1)時に妄想性障害にり患し
ており、同犯行にその影響があったことは当事者間に争いがない。他方、
責任能力の程度については、検察官は完全責任能力であったと主張するの
に対し、弁護人は心神耗弱の状態であったと主張している。当裁判所は、
被告人は心神耗弱の状態になく、完全責任能力を有していたと判断したの
で、以下、その理由を説明する。
2 前提となる事実関係
被告人の供述を含む証拠から認められる責任能力判断に関係する事実
は次のようなもので、検察官も弁護人も特段争っていない。
⑴ 被告人と妻は平成21年に結婚し、平成24年に長女、平成27年に
長男が生まれ、平成28年にはa町に4人で居住し始めた。被告人は、
令和4年に入り、携帯電話につき充電の減り方が早いとかウィルス対
策機能が無効になることがあるなどの異常を感じるようになった。同
年6月には、妻が地域の行事について被告人が話した情報を近所の人
とやたらとすぐに共有しようとしているなどの違和感を抱くようにな
った。さらに、同年7月に入ると、妻がリビングの明かりを以前より多
く点け、パソコンの電源も落とさず寝るようになった。このような経緯
の中で、被告人は、妻が離婚を望んでおり、離婚の際に有利となる証拠
集めのために、家の中を盗聴盗撮していると疑うようになった。同月2
7日には盗聴器発見器を購入し、車の中を検査すると反応があったが、
必要な工具がなくそれ以上調べることができなかったことや発見器も
安物で信用性に欠けると思ったことから、その後発見器を使うことは
なかった。同月31日には、妻から送られてきたLINEのメッセージ
を長押しすると今まで見たことのなかった顔のイラストの表示が出て
きた(実際はLINEの新機能)ため、妻が同じ理由で近所の人と協力
して携帯電話にウィルスを仕込んでLINEを乗っ取ったと疑うよう
にもなった。被告人は、仕事用の携帯電話が乗っ取られてはいけないと
考え、8月1日には仕事用の携帯電話を新しく購入し、同月4日には私
用の携帯電話も新しく購入するなどした。また、同月5日には、妻から
LINEを乗っ取られたとして警察に相談することもあり、同月7日
の夜から8日の朝にかけては、徹夜で自宅1階のリビングに盗聴器な
どが仕掛けられていないか調べることもあった。同日の朝には、妻が被
告人に仕事用の携帯電話番号を尋ねたが、被告人が教えなかったため
不機嫌になるということもあった。
⑵ 本件当日の8月9日朝、被告人は、洗面所や風呂場の扉が開いていた
ことなどから、洗面所にも何か仕掛けられているとの疑いを抱いた。被
告人は、朝6時頃、起きてきた妻に仲良くしようと話しかけたが、妻は
電話番号を教えてくれないと仲良くできないと返答した。その後、被告
人は、妻に盗聴盗

主文(判決文より)

被告人を懲役30年に処する。
未決勾留日数中370日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。