受託収賄

事件の基本情報

裁判所名古屋地方裁判所
事件番号令和5(わ)2166
判決日2024-12-16
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、①被告人に賄賂性の認識があったか否か(争点①)、
②被告人がAを実質的に経営して資金を管理していたか否か(争点②)、争
点①及び②が認められたとして、令和3年12月24日以前の時点で実質
的経営者でない被告人の実行行為性及び故意の有無(争点③)である。当
裁判所は、被告人が、Cからの請託に係る有利かつ便宜な取り計らいを受
けたことに対する謝礼等の趣旨の下に供与される賄賂と認識しながら、実
質的経営者として管理していたA名義の口座に入金を受けることで賄賂
を収受したと認められ、受託収賄罪が成立すると判断したため、その理由
について補足して説明する。
第2 賄賂性の認識(争点①)
1 関係各証拠によれば、以下の各事実が認定できる。
⑴ 被告人は、愛知県職員として勤務しながら、令和2年12月頃、知人
であるGに対し、芸術の分野における障がい者雇用事業を行う企業の設
立について相談を持ち掛け、令和3年5月にAが設立された。また、被
告人は、同年4月1日、愛知県職員の身分を有したまま、同じく地方公
務員である愛知県競馬組合の事務局総務部総務広報課長に就任した。
⑵ 被告人は、Bの営業開発部長であったCに対し、Aの営業担当に就任
することを打診し、Cは、Bに在職しながら、Aの営業活動等に従事す
ることとなった。
⑶ 被告人は、同年5月29日頃、Cに対し、名古屋競馬場クロージング
及び新競馬場オープニングイベント(以下、「本件イベント」という。)
が行われることやその事業規模を伝えた。これに対し、Cは、当時一緒
に仕事をしていたDに本件業務を受注させ、その下請けにAが、孫請け
にBが入り、BだけでなくAも利益を得ることを考えた(以下、「中抜き
スキーム」という。)。
⑷ 本件業務の委託先業者選定に関し、被告人は、同年6月14日以降、
Cとの間で以下のやり取りをした。なお、同年9月3日にDが本件業務
の実施候補者として選定され、同年10月5日に同社への委託契約が締
結された。
ア 同年6月14日、Cから「競馬場の件も探ることができればよろし
くお願いいたします。」とLINEで受信したメッセージに対し、「ま
た、何でもお伝えします。」「競馬場のはなしいつでできますよ。」「競
馬はあれですね。わかりました。」と返信した。さらにCから、「競馬
場、あれです、、、できればで構いませんので。」とのメッセージを受信
した(甲51p83)。
イ 同年7月30日、Cに対し、企画提案書準備のために、プロポーザ
ル方式で行われることとなった本件業務の委託先業者選定の仕様書
案及び募集要項案を渡した上、同年8月4日、同仕様書案の更新版や
プロポーザルへの提出書類作成要領案を渡し、公表前の情報を漏洩し
た。
ウ 同年8月4日、CからLINEのメッセージで、DとCとの間でD
が本件業務

主文(判決文より)

被告人を懲役2年6月に処する。
未決勾留日数中260日をその刑に算入する。
この裁判が確定した日から5年間その刑の執行を猶予する。
被告人から金341万円を追徴する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。