事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和5(行ウ)17 |
| 判決日 | 2024-12-25 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は、Aの精神障害の発病及び死亡が業務に起因するものと認めら れるか否かであり、これに関する当事者の主張は、次のとおりである。 (原告の主張) (1) Aの精神障害の発病時期 Aは、平成31年4月2日に本件改良区における業務を早退し、同月3日 にうつ病の診断を受け、その後休職したのであるから、Aの精神障害の発病 時期は、同日である。愛知労働局地方労災医員協議会精神障害専門部会(以 下「本件部会」という。)は、Aの精神障害の発病時期を平成31年3月上 旬頃とするが、具体的な機能不全がない段階で、精神障害の発病を容易に認 定している点で、妥当ではない。 (2) 業務起因性 Aの精神障害の発病及び本件自死は、後記アないしウに記載の本件改良区 の業務による各出来事を原因とするものであるから、業務に起因する。 ア 上司等からAの人格や人間性を否定する言動があったこと Aは、本件改良区に就職した平成31年2月1日から同年4月2日まで の間、本件職場における業務中に、上司や同僚(以下「上司等」という。) から、前職、従前の学習状況、態度、周囲とのかかわり等の個人を形成す る要素について、否定的な言動を繰り返し執拗に受けた。上司等のこれら の言動は、Aの人格や人間性を否定し、業務上明らかに必要性がない又は 業務目的を逸脱した精神的攻撃を、繰り返し執拗に行ったものといえるか ら、その心理的負荷の強度は、「強」である。 イ 転職及びその後の業務の変化があったこと Aは、ホテルのロビーサービスベルパーソン又はドアパーソンとして勤 務していたが、その後、本件改良区に転職し、行政への申請や請求書、領 収書の作成等、未経験の業務を行っていたところ、この転職及びその後の 業務の変化には、相当程度の心理的負荷があった。 ウ 達成困難なノルマが課せられたこと 上司等は、転職をしたばかりで知識がないことが当然であるAに対し、 必要な指導等を行わないまま、役場や農協において、手続を行うように命 じ、できなかった場合には執拗に追及するような形で指導した。この達成 困難なノルマを課したこと及びその後の指導には、相当程度の心理的負荷 があった。 (被告の主張) (1) Aの精神障害の発病時期 本件部会の意見(乙17)に記載のとおり、Aは、平成31年3月上旬頃、 適応障害を発病した。 (2) 業務起因性 後記アないしウに記載の理由から、Aの精神障害の精神障害の発病及び本 件自死は、業務に起因しない。 ア 人格や人間性を否定する言動はなかったこと 上司等のAに対する言動は、Aが上司等からの質問に黙ってしまう、教 わったことを忘れてしまう等、社会人としての常識が疑われる数々の言動 に対する指導又は教育の必要から行われたものであり、いずれも業務上必 要かつ相当な範囲においてされたものである。また、その
主文(判決文より)
1 一宮労働基準監督署長が原告に対して令和2年9月29日付けでした労働者 災害補償保険法による遺族補償給付及び葬祭料を支給しない旨の処分をいずれ も取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
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