事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号昭和58(ワ)4872
分類民事 / 著作
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

主文(判決文より)

一 原告の請求はいずれもこれを棄却する。
二 訴訟費用は原告の負担とする。
事 実
第一 当事者の求めた裁判
一 原告
1 原、被告間において、原告が別紙(一)文字書体対比一覧表下段記載の写真植
字機用文字書体二四一一字について著作権を有することを確認する。
2 被告は、被告が販売するCG―NIC漢字情報処理電算写植システムに搭載さ
れた写真植字機用文字書体のうち、別紙(一)文字書体対比一覧表上段記載の二四
一一字について、その搭載を止め、これを使用してはならない。
3 被告は、原告に対し、金一二〇五万五〇〇〇円及びこれに対する昭和五八年九
月二五日から支払済みまで年五分の割合による金員を支払え。
4 この判決の第2、3項は、仮に執行することができる。
二 被告
主文第一、二同旨。
第二 当事者の主張
(原告の請求原因)
一 原告による書体の製作と営業
1 原告は、昭和四一年七月ころ、台湾等東南アジア向けの写真植字機用文字盤
(以下「写植機用文字盤)という。)に搭載する文字すなわち別紙(一)文字書体
対比一覧表(以下「別紙書体一覧表」という。)下段記載の二四一一文字を含む亜
細亜中明朝体文字及び亜細亜太ゴシック体文字(合計八四〇〇文字)につき、それ
ぞれ統一性のある書体を完成した(以下、右文字を一括して「本件原字」といい、
各個の文字を「本件各文字」という。また、右両書体を一括して「本件書体」とい
い、そのうち、中明朝体に関するものを「本件明朝体」、ゴシック体に関するもの
を「本件ゴシック体」という。)。なお、右書体製作の具体的作業は、原告の子会
社である訴外モリサワ文研株式会社(以下「訴外モリサワ文研」という。)が、こ
れを行った。
2 本件書体の特徴は、次のとおりである。なお、以下に、写研、モトヤ等とある
のは、同業他社の書体である。
(一) 本件明朝体について
この書体は、本文用明朝体として在来の活字書体の特徴を生かして写真植字機用
書体(以下「写植用書体」という。)とした古典的な明朝書体である。
(1) 字体
アジアの漢字圏諸国でも使えるように当用漢字体のほかに従来の康煕字典体を加
えたものであり、当用漢字の中でも比較的古い作り方をしたものが多い。
(2) 線率
横線一に対して縦線二・八の線率を基準とし、分類としては中明朝体に入る。
(3) デザイン
若干技術の未熟さもあり、文字の構成としてややバランスの悪いものも混在して
いる。
例 吻(偏とつくりの組合せが異常に深い)
紅(偏とつくりのバランスが悪い)
陳(申の左右が極端に違う)
猫(中心が通っていない)
(4) 骨格の構成
(イ) 重心の高い文字と低い文字とが混在している。
例 防←→幼
←(高い)→(低い)
(ロ) 懐を広くとった文字と狭くとった文字が混在している。
例 雲←→電
(広いもの

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。