事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成19(ワ)9070 |
| 判決日 | 2010-02-15 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 民法715条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に対する当事者の主張 (1) 本件発症前の被告の安全配慮義務違反 (原告らの主張) ア 出向に関する安全配慮義務違反と出向先社長の違法な退職強要等 (ア) Dは,平成7年春ころからC型肝炎に罹患し,通院治療を受けてい た。C型肝炎患者にとって,長時間労働や激しい肉体労働は禁忌である にもかかわらず,被告は,転勤,出向命令に際して医師の意見の聴取等 をせず,何らの配慮もしないで,DにE株式会社への出向を命じ,同社 において,機内清掃作業や手荷物のハンドリング等の重労働に従事させ た。 その後,Dは,E株式会社のY空港事業所に転任した際に,C型肝炎 に罹患し,治療を要することを同社に申告したが,同社は,C型肝炎の 増悪を防ぐ何らの配慮もしなかった。 さらに,被告は,DのC型肝炎罹患を十分知りながら,平成13年1 2月から平成16年3月までDを株式会社Fに出向させ,Y空港での手 荷物のハンドリング等の身体的負荷の多い業務や不規則なシフト制勤務 に従事させた。 被告は,これらの配転において,出向元として,Dの健康状態に応じ た労働時間の短縮措置をとったり,肉体労働や深夜業務等身体に負荷の 多い業務を避けるための措置・配慮をすべき義務に違反して,Dを肉体 労働等身体的負荷の多い過酷な職場に配転させたものである。 - 4 - (イ) Dが平成12年10月に成田に赴任した頃,E株式会社の社長は, Dに対し,「君は49歳だから,もう行くところがない。どこも雇って くれない。君にはその危機感がない」などと,Dの人格を傷つけ,暗に 退職を迫るような言辞を浴びせた。 被告は,出向元として,Dに対する安全配慮義務を負っており,この ような社長の下にDを出向させたことは,被告の安全配慮義務違反であ る。 イ 違法な減給 Dの年収は,平成8年には844万円であったが,平成15年には67 6万円,平成16年には656万円,平成17年には621万円と毎年減 給された。特に,DがX空港支店に配属された平成16年4月には,基準 内賃金が5万0700円減額され,資格別給も大幅に減額された。これは, 降格を意味するものと見られる。 被告が個別労働者の同意を取ったことからすれば,被告は,就業規則の 変更をせずに違法な賃下げをしたものと認められる。労働者にとって賃金 が最も重要な労働条件であり,賃下げが労働者に致命的な不利益をもたら しうることからすれば,違法な賃下げが,労働者に対する使用者の安全配 慮義務に違反することは明らかである。 ウ インターフェロン治療のための入院に関する上司の不当な対応等 (ア) Dは,平成16年6月8日からインターフェロン治療を受けるため 入院したが,事前にこの申し出を受けたX空港支店長は,不快感を露わ にした。 また,Dが,退院後の同年7月21日に出社してK
主文(判決文より)
1 被告は,原告Aに対し,金165万円及びこれに対する平成19年8月 10日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 被告は,原告Bに対し,金83万円及びこれに対する平成19年8月1 0日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 3 被告は,原告Cに対し,金83万円及びこれに対する平成19年8月1 0日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 4 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。 5 訴訟費用は,これを15分し,その1を被告の負担とし,その余を原告 らの負担とする。 6 この判決は,第1ないし第3項に限り,仮に執行することができる。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。