公務外災害認定処分取消請求事件(通称 地公災基金大阪府支部長公務外認定処分取消)

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成20(行ウ)198
判決日2010-03-29
分類民事

この事件の代理人

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争点(判決文より)

争点及び争点に対する当事者の主張
(1) 争点
P2の死亡は,公務に起因するものか。
(2) 争点に対する当事者の主張
(原告)
ア 公務上外の判断基準
自殺が公務起因性を有するというためには,当該公務と精神障害
の発症もしくは増悪及び自殺との間に相当因果関係のあることが
必要であるところ,相当因果関係の存否を判断するにあたっては,
精神障害に関する医学的知見を踏まえて,発症前の業務内容及び生
活状況並びにこれらが労働者に与える心理的負荷の有無や程度,さ
らには当該労働者の基礎疾患等の身体的要因や精神障害に親和的
な性格等の個体側要因等を具体的かつ総合的に検討し,社会通念に
照らして判断するのが相当である。
P2の本件精神障害の発症と,それによる自殺の公務起因性を判
断するにあたっても,①本件精神障害の発症前並びに発症後の増悪
から自殺に至るまでの間におけるP2の公務内容や公務上の出来
事及び生活状況,②公務がP2に与える心理的負荷が,社会通念上,
精神障害を発症,増悪させる一定程度以上の危険性を有するかどう
か,③P2が精神障害と親和的な性格等を有するかどうか(ただし,
性格傾向は,それまでの生活史を通じて社会適応状況に特別の問題
がなければ,個体側要因として考慮する必要はない。)等を具体的
かつ総合的に判断することになる。
ここで,公務による心理的負荷が精神障害を発症,増悪させる一
定程度以上の危険性を有するかどうかであるが,それを判断するに
あたっては性格やストレス反応性について多様な状況にある労働
者のうち,日常業務を支障なく遂行できる,同種労働者のなかで最
も脆弱な者,あるいは脆弱な者も含んだものを基準とすべきである
し,事後的あるいは第三者的に評価するのではなく,当事者が置か
れていた立場や地位,職場における具体的状況下を踏まえて評価す
べきである。
また,自殺と公務との間の相当因果関係を考えるにあたっては,
精神障害を発症するまでの公務による心理的負荷に加えて,発症し
た精神障害を増悪させる公務による心理的負荷も含めて総合的に
判断すべきである。
イ 本件精神障害発症前の公務による心理的負荷
(ア) 当時の学校の荒れた状況
P2が赴任した平成8年当時の本件中学校は,非常に荒れた状
態にあり,授業中の生徒の徘徊,授業エスケープ,校内での喫煙,
シンナー吸引,授業妨害,器物損壊だけでなく,対教師暴力,生
徒間のいじめ,恐喝,暴行,他校生とのトラブル等,生徒の問題

主文(判決文より)

1 地方公務員災害補償基金大阪府支部長が,原告に対し,平成16年
12月24日付けで公務外の災害と認定した処分を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。