損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成20(ワ)3606
判決日2010-07-09
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法717条、民法717条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(主位的請求)
(1) 法2条1項及び法3条1項に基づく請求の可否
(予備的請求)
(2) 民法717条1項に基づく請求の可否
(3) 法1条1項に基づく請求の可否
(損害論)
(4) 原告の損害額
3 争点に関する当事者の主張
(1) 争点(1)について
ア 原告の主張
本件土地は,昭和54年に被告大阪府によって買収され,都市計画道路
東大阪中央線の整備予定地の一部として,今日まで被告八尾市を通じて管
理されてきた。本件土地は,道路として利用を開始する前段階で住民の利
用に現実に提供していたのであって,本件土地は公の目的物に供用される
物に準ずる性格を有するに至ったといえるから,本件土地は公の営造物に
当たる。
本件土地には,本件火災の10年以上前から,廃棄物等が放置されてき
た。本件火災当時,本件土地には,木製パレットが数メートルもの高さま
で積み上げられ,キュービクル(変電設備)の上にも置かれていた。この
ように可燃性の廃棄物が大量に投棄されたのは,被告八尾市が,本件土地
に投棄者が不法侵入するのを許してきたからである。
被告八尾市は,本件建物を管理するBや本件建物を所有するC株式会社
の代表取締役であるDらの陳情により,このような本件土地の状態を知っ
ていたにもかかわらず,長年にわたり,本件土地に放置された廃棄物の撤
去を怠り,遮蔽措置もとらず,本件土地に存する危険を放置してきた。
このように,本件土地につき被告八尾市の管理には瑕疵があった。
土地の管理に瑕疵がない状態とは,完全にフェンスで囲われ廃棄物も存
在しない状態を指し,本件土地のうち別紙地図の黄色部分はそのような状
態である。
本件火災により原告に生じた損害は,通常生ずる損害である。本件火災
の直接の原因は第三者による放火であるが,本件土地に大量の可燃性廃棄
物が放置されていなければ本件建物に燃え移るような火災とはならなかっ
た。被告八尾市はBらからの陳情により本件土地の状況を知りながら放置
したのであるから,上記瑕疵と原告の損害との間には相当因果関係がある。
被告大阪府は,本件土地の所有者であり,被告八尾市は,被告大阪府か
らの委託を受けて本件土地を管理している者である。
よって,被告大阪府及び被告八尾市は,法2条1項及び法3条1項に基
づき,連帯して原告に生じた損害を賠償すべき責任を負う。
イ 被告大阪府の主張
原告の主張を否認ないし争う。
本件土地は,本件火災発生時において,道路としての認定を受けていな
かったばかりか,未だ道路整備のための工事の着手すらされておらず,そ
の南東部分(別紙地図の橙色部分)にはフェンスが設置されて通り抜けら
れず,事実上も道路として供用されていなかった。
本件土地に廃棄物等が放置されていたとしても,そのような状態の土地
から自然発火により火災が発生す

主文(判決文より)

1 原告の主位的請求をいずれも棄却する。
2 被告八尾市は,原告に対し,2110万9466円及びこれに対する平成1
9年10月29日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 原告のその余の予備的請求を棄却する。
4 訴訟費用は,原告に生じた費用の5分の2と被告八尾市に生じた費用の5分
の4を被告八尾市の負担とし,その余はすべて原告の負担とする。
5 この判決は,第2項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。