遺族補償給付等不支給処分取消請求事件(通称 大阪中央労基署長遺族補償等不支給処分取消)

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成21(行ウ)59
判決日2011-10-26
分類労働
判決種別決定

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
本件発症ないし亡Aの死亡について業務起因性が認められるか否か。
4 争点に対する当事者の主張
(原告)
(1) 業務起因性の判断基準
最高裁判所は,労災保険法における業務起因性の判断に当たって,具体的
な事実として,以下の3つの要件を掲げているところ,多くの下級審判決の
脳・心臓疾患に係る業務起因性の判断枠組みも,同要件に基づいてなされて
いる。
ア 被災労働者が従事した当該業務が同人の素因又は基礎疾患をその自然経
過を超えて増悪させる要因ともなり得るものと認められること
イ 被災労働者の素因又は基礎疾患があり,これが増悪して発症した場合,
被災労働者の素因又は基礎疾患が当該業務に従事する以前に確たる発症因
子がなくても自然経過により発症する寸前にまで進行していたと認められ
ないこと
ウ 被災労働者の従事した当該業務以外に同人の素因又は基礎疾患をその自
然経過を超えて増悪させる要因となる確たる発症因子が認められないこと
(2) 亡Aの本件発症前の長期間に亘る長時間労働
ア 亡Aの始業時刻
亡Aの始業時刻は,亡Aの部下であるB(以下「B」という。)及びC
の証言にあわせて,原告が亡Aから地下鉄に乗る直前の午前7時30分こ
ろ毎朝電話を受けていたこと(原告)からして,遅くとも午前8時45分
と推定すべきである。
イ 亡Aの昼の休憩時間
亡Aの昼の休憩時間は,会議が昼を挟んでいた場合,ランチミーティン
グを行う場合を問わず,30分とみるべきである。
ウ 終業時刻
(ア) 証人C及び同Bの証言,本件当時の携帯電話業界の状況(契約数が
増加し,中継基地も大幅に増加していた。)にあわせて,亡Aの業務
が多忙であったことからして,社外での接待等がなく,事務所で終業
した場合における亡Aの終業時刻は,早くとも午後10時と認定すべ
きである。
(イ) 被告は,社内における業務終了後に実施される飲食を伴う接待につ
いて,労働時間に含めるべきではない旨主張する。しかし,①亡Aは,
接待を重要な業務の一環と位置付け,また,本件会社もそれを認めて
いたこと,接待の相手は,甲株式会社(以下「甲」という。)の役員,
部・課長ら社員,同関連会社の役員,社員,更には大阪事務所や本社
や他の地域事務所の社員らとのチームビルディング等,広範囲に及ん
でいること,②本件会社は,甲の取引を獲得ないし維持するため,協
力会社に工期の短い工事等,無理な対応をお願いする立場であって,
a,b,c,d等の協力会社に対する接待等が必要であったこと,ま
た,顧客等の接待は,亡Aの重要な業務であり,それをもって本件会
社の業績に貢献していたこと,③亡Aの後任であるCも接待が重要で
あると認識していること,④同接待の場は,甲等の関係者との間では,
全体の公式の保全会議の中では議題しにくい個別の技術的な問題点を

主文(判決文より)

1 Y労働基準監督署長が原告に対し,平成18年10月6日付けでなし
た遺族補償年金及び葬祭料についての不支給処分を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。