損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成23(ワ)4576
判決日2012-07-17
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 本件各投稿の違法性
(2) 本件各投稿が被告Bの職務を行うについてなされたものか
(3) 損害の額
3 争点に対する当事者の主張
(1) 争点(1) 本件各投稿の違法性
【原告の主張】
本件各投稿は,原告に関して虚偽の事実を記載して原告の信用及び名誉
を毀損し,プライバシーを侵害するものであり,原告の評価を貶めて被告
Bの利益を図るためになされた業務妨害である。本件各投稿の内容からし
て,意見や論評の表明とはいえず,人身攻撃に及ぶもので,目的の公益性
や事実の真実性ないし真実相当性はなく,公正な論評として違法性が阻却
されるものではない。また,原告の子どもの名前とクリニックの名称との
関係を具体的に説明した点についてはプライバシーの侵害である。
【被告らの主張】
名誉毀損に当たるか否かは,記載内容とともに,その投稿がなされた経
緯,文脈等を考慮し,その電子掲示板に参加している一般の読者を基準と
して当該投稿が人の社会的評価を低下させる危険性があるかを検討すべ
きである。「2ちゃんねる」においては,真偽が入り混じり,無責任な書
き込みや嫌がらせの書き込みがなされる傾向が顕著であり,閲覧する者は
この特徴を理解した上で閲覧している。現状では,「2ちゃんねる」の投
稿で人の社会的評価が低下させられ損害が発生するということは一部を
除いて現実にはあり得ない。本件各投稿に原告の名誉感情を害するものが
(cid:1) (cid:3)(cid:1)
あっても,名誉感情侵害が不法行為を構成するのは,その状況下における
客観的意味が,相手方の人格的価値をまったく無意味なものであるとして
これを否定するものであるが,その程度が著しいなど違法性が強度で社会
通念上到底容認し得ないものである場合であり,本件各投稿はこれに当た
らない。被告Aは,医学的知見を前提に公益の目的のもと本件各投稿を記
載したから,公正な論評として名誉毀損行為に当たらない。本件各投稿は,
電子掲示板にすでに記載された内容,原告が公表している内容を前提にし
たもので,不法行為を構成するような投稿ではないし,プライバシーの侵
害となるようなものではない。
(2) 争点(2) 本件各投稿が被告Bの職務を行うについてなされたものか
【原告の主張】
美容整形の分野においては,評判の良い医院に遠方から患者が訪れるか
ら,大阪と福岡であっても競合関係にある。原告と被告Aは,同じ美容整
形外科医であるというだけでこれまで関わり合いがなかったのであるか
ら,何の目的もなく原告に対する人身攻撃やプライバシー侵害を行うとは
考えがたく,原告のクリニックに患者が行かないようにして被告Bのクリ
ニックに患者が来るようにすることが目的で本件各投稿を行ったといえ
る。したがって,本件各投稿は,被告Bの職務と関連性がある。
【

主文(判決文より)

(cid:1)
1 被告Aは,原告に対し,110万円及びこれに対する平成22年9月
12日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。(cid:1)
2 原告のその余の請求を棄却する。(cid:1)
3 訴訟費用のうち,被告Bとの間で生じた費用は,原告の負担とし,被
告Aとの間で生じた費用は,その10分の9を原告の,10分の1を被
告Aの負担とする。(cid:1)
4 この判決は第1項に限り仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。