損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成22(ワ)8232
判決日2013-03-29
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
(1)被告が本件講習会の主催者等であったかどうか
(原告らの主張)
ア 原告Aは,被告との間で,本件講習会に参加することを目的とした本件
講習会参加契約を締結していたから,被告は,本件講習会参加契約に基づ
き,本件講習会に参加する生徒らが安全に競技を行うことができるように
配慮する義務があった。
イ 柔道が高度な危険性を伴う格闘技であることに鑑みれば,本件講習会を
主催又は主管する者及び本件講習会の主催者を統括することにより主催者
と同視し得る立場にある者は,本件講習会に参加する生徒らが安全に競技
を行うことができるように配慮する義務を負うところ,以下の事情に照ら
すと,被告は,本件講習会を主催若しくは主管し,又はSを統括すること
により主催者と同視し得る立場にあったというべきである。
(ア)被告寄附行為4条5項によれば,競技会の開催については,全国的な
ものに限定されているが,講習会については「柔道に関する講習会の開
催」とされており,全国的なものに限定されていない。
(イ)昇段のための審査会については,Vが統括しているとしても,①いず
れもその目的は丙によって創始された柔道の普及及び振興を図ることに
あるとされていること(被告寄附行為3条),②被告がその法人事務所
をV内に置いていること,③被告の会長理事とVの館長は同一人物が兼
務していること,④被告及びその加盟団体に所属する者の段位はVの段
位によるものとされていること(被告寄附行為細則11条),⑤地域の
昇段会には被告に会員登録している者でなければ参加できないとされ
(同細則2条本文),本件講習会の開催通知にも同旨の記載があること,
⑥地域での講習会は被告の承認のもとで行われるべきものとされている
こと(同細則3条1項),⑦VとSとの間の業務委託契約によれば,S
はM振興費を含めて昇段料を徴収することができるとされていることな
どによれば,被告は,Vが統括する講習会を財政的・事務的な面で補充
する関係にある。
(ウ)Vが認定する段位については,予めVが示した規準があり,競技者が
これに該当するかどうかは,推薦委託団体である地域柔道連盟の推薦に
よることとなるが,地域柔道連盟は被告の下部組織であるから,実質的
には被告が段位の推薦権を有している。
(エ)被告競技者規程によれば,各都道府県団体の競技者及び役員について
の参加資格は,最終的に被告において決定されるものとされ(同規程4
条),これを通じて,下部団体を含む加盟団体が主催,主管又は後援す
る競技会は被告により規制されている。競技会と講習会の規制とは表裏
一体であり,講習会にも被告の規制が及んでいる。
(オ)被告が原告Aに対して本件事故に関して見舞金を支払ったことも,被
告が本件講習会に関して原告Aに対する安全義

主文(判決文より)

1 原告らの請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告らの負担とする。
第1 請求
1 被告は,原告Aに対し,連帯して3億7545万2875円及びこれに対す
る平成19年7月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 被告は,原告Cに対し,連帯して880万円及びこれに対する平成19年7
月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
3 被告は,原告Bに対し,連帯して880万円及びこれに対する平成19年7
月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
4 被告は,原告Dに対し,連帯して440万円及びこれに対する平成19年7
月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
5 被告は,原告Eに対し,連帯して440万円及びこれに対する平成19年7
月28日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
第2 事案の概要(以下,原告Aを「原告A」,原告Cを「原告C」,原告Bを「原
告B」,原告Dを「原告D」,原告Eを「原告E」,学校法人R学園を「学園」,
大阪府S連盟を「S連」,T地区丙連盟を「T連」といい,S連及びT連を併
せて「S連ら」という。また,S連を単に「S」ともいう。)
学園の開設するU高等学校の柔道部(以下「本件柔道部」という。)に所属
する原告Aは,柔道の形の講習会及び昇段審査会(以下「本件講習会」という。)
に参加し,模範演技を披露したところ,同模範演技の直後に急性硬膜下血腫を
発症し,後遺症として遷延性意識障害に至った。
本件は,原告らが,被告に対し,被告は本件講習会をS連と共に主催し又は
主催者であるS連を総括していたのであるから,原告Aに対して安全義務を負
うところ,本件講習会において,万が一急性硬膜下血腫等の重大な結果を伴
う事故が起きた場合には適切な医療措置を施し又は直ちに医療機関に連絡でき
る体制を整備すべきであったにもかかわらず,本件講習会の会場に医療関係者
を立ち会わせるなどの義務を怠り,また,早期に救急搬送されていれば原告
Aが遷延性意識障害等の重度の後遺症に至ることを回避することができたにも
かかわらず,早期に119番通報する義務を怠り,これらの注意義務違反によ
り原告Aが遷延性意識障害に至ったとして,講習会参加契約の債務不履行又は
不法行為に基づき,原告Aについては損害金3億7545万2875円,原告
C及び原告Bについてはそれぞれ損害金880万円,原告D及び原告Eについ
てはそれぞれ損害金440万円及びこれらに対する不法行為の日である平成1
9年7月28日から支払済みまで民法所定の年5分の割合による遅延損害金の
支払を求める事案である。
1 争いのない事実等(証拠を掲げたもののほかは当事者間に争いがない。)
(1)当事者
ア 原告Aは,平成19年当時,学園との間の在

出典

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