事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(ネ)94 |
| 判決日 | 2010-11-04 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、国家賠償法6条、民法709条、民法715条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張は,以下のとおり当審におけ る主要な争点及びこれに関する当事者の主張を付加するほかは,原判決「事実 及び理由」中の「第2 事案の概要」欄の1ないし3に記載のとおりであるか ら,これを引用する(ただし,被控訴人の国立大学法人A大学に対する請求に 関する部分を除く。)。 3 当審における主要な争点及びこれに関する当事者の主張 争点 控訴人が個人として損害賠償責任を負うか否か(国立大学法人の職員によ る職務行為に国家賠償法1条1項が適用されるか否か)。 控訴人の主張 本件で問題とされている控訴人の被控訴人に対する各行為は,指導の枠外 での純然たる私的行為ではなく,あくまで控訴人が職務行為として行ったも のであるから,国家賠償法1条1項の適用があり,控訴人は個人として被控 訴人に対し損害賠償責任を負わない。 国立大学法人は,私立大学と異なり,実質的には旧国立大学時代と同様に 公権力の強固な監督の下に運営されており,国立大学法人における教育活動 が公権力の行使に当たるか否かについて,国立大学法人化を理由として解釈 を異にするほどの実質的な変化は認められない。なお,被控訴人は国家賠償 法の適用を否定する根拠として在学契約を挙げるが,被控訴人と国立大学法 人A大学との間には,同大学法人が国から承継した入学措置が存在するのみ で,在学契約は存在しない。 被控訴人は,控訴人の不法行為の内容として,被控訴人の研究生時代の行 為も列挙するが,その当時A大学の設置主体は国であったから,控訴人の行 為には当然に国家賠償法が適用される。 したがって,国立大学法人化の前後を問わず,国立大学の職員の職務行為 には国家賠償法が適用されるから,控訴人個人は被控訴人に対し損害賠償責 任を負わない。このことは仮に控訴人個人に故意又は重過失があっても異な らない。 被控訴人の主張 国立大学法人と学生の法律関係は,私立大学の場合と同様に,専ら当事者 の合意に基づく在学契約関係として規律されるべきものであり,純然たる私 経済作用に基づくものであるから,「公権力の行使」には当たらず,国家賠 償法は適用されない。 また,国立大学法人の職員は,その業務に公務性がないため,独立行政法 人通則法51条が準用されず(国立大学法人法35条),非公務員とされ, 国家公務員法及び人事院規則は適用されない。職員の労働関係は各国立大学 法人との関係となり,各国立大学法人が個別に定める就業規則が適用され, 職員は労働三権を有する。したがって,国立大学法人の職員の職務について は「公務員が,その職務を行うについて」という要件を欠き,国家賠償法は 適用されないというべきである。 仮に国立大学法人に国家賠償法の適用があったとしても,職員個人に故意 又は重過失がある場合には,職員個人も被害者
主文(判決文より)
1 本件控訴に基づき,原判決中控訴人敗訴部分を取り消す。 2 被控訴人の請求を棄却する。 3 本件附帯控訴を棄却する。 4 訴訟費用のうち当審において生じた部分及び原審において控訴 人と被控訴人との間に生じた部分は被控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。