事件の基本情報
| 裁判所 | 名古屋高等裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(ネ)726 |
| 判決日 | 2011-01-21 |
| 分類 | 高裁 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び当事者の主張 当事者双方の主張は原判決別紙「当事者の主張」記載のとおりであるからこ れを引用するが,売買代理手数料の請求部分について被控訴人から不服申立て はないので,当審における争点は,利益分配金についての合意の有無及び内容 と,その合意が宅地建物取引業法(宅建業法)13条の名義貸しの禁止の規定 に抵触し,公序良俗違反により無効か否かである。これらについて,当事者双 方の主張を次のとおり敷衍するほか,当審における双方の補足的主張を次項に 付加する。 (被控訴人) 控訴人を被控訴人が雇用する条件は,給与は全て歩合給とし,仲介行為の手 数料や売買・転売等取引行為による純利益等の営業利益の配分率を控訴人80 %,被控訴人20%とし,必要経費は控訴人の負担とするというものであった。 したがって,控訴人は,被控訴人に対し,本件取引による利益分配金として, 純利益の20%に当たる750万4200円を支払わなければならない。これ を控訴人が上記1⑸のとおり被控訴人に支払った150万円とすることを控訴 人と合意した事実はない。 被控訴人と控訴人は雇用契約関係にあり,控訴人が行った本件取引は宅建業 法13条の名義貸しには該当しないから,上記利益分配契約は有効である。 (控訴人) 被控訴人名義で控訴人が行った仲介行為及び売買代理行為の手数料の配分率 は,控訴人80%,被控訴人20%であったが,それ以外の売買・転売等取引 行為によって得た純利益の配分率は,その都度被控訴人と控訴人とが協議する ことになっていた。本件においては,上記Cの代表者のD立会いのもと,利益 分配金を150万円とすることで合意が成立し,控訴人は上記のとおりこれを 被控訴人に支払済みである。 控訴人は,宅建取引業の免許を有しなかったため,被控訴人の名義と暖簾を 借りて宅建取引をしたのであり,これは強行法規である宅建業法13条の名義 貸しの禁止に抵触するから,被控訴人と控訴人との間の利益分配にかかる合意 は公序良俗に反して無効である。 控訴人は,形式的には被控訴人の従業員であったが,被控訴人から給与の支 払を受けず,具体的業務遂行について指示を受けることもなく,また出勤する ことも少なかったから,実質的には被控訴人の従業員ではなかった。 3 当審における双方の補足的主張 (控訴人) ⑴ 原審は,本件の利益分配合意は,被控訴人が控訴人の苦境を慮り,専ら控 訴人を救済する目的により合意されたものであり,また,被控訴人において, 宅建業法13条を潜脱する目的等の不当な動機があったとも認められず,被 控訴人は公序良俗違反の責めを負わないとした。しかし,被控訴人は,控訴 人に対し給与等の固定的実費を負担せず,利益が発生した場合のみ利益配分 を受けることにより,事業結果のプラス面のみを享受することができたので あり
主文(判決文より)
1 原判決中控訴人敗訴部分を取り消す。 2 被控訴人の利益分配金に係る請求を棄却する。 3 訴訟費用は第1,2審を通じて,被控訴人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。