損害賠償請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所名古屋高等裁判所
事件番号平成22(ネ)278
判決日2011-04-14
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張は,後記3のとおり当審における当事者の
主張(原審での主張を敷衍するものを含む。)を付加するほかは,原判決「事
実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の1及び2に記載のとおりであるから,
これを引用する。
3 当審における当事者の主張
 控訴人国の主張
ア 本件公訴提起に国家賠償法上の違法は認められず,本件副検事には過失
もないこと
 公訴提起に要求される犯罪の嫌疑は,有罪判決に要求される嫌疑とは
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異なるから,無罪判決が確定したという事実をもって直ちに公訴提起が
違法であるとすることはできず,公訴提起時において有罪判決を期待し
得る合理的理由が欠如していない限り,検察官には注意義務違反は認め
られない。そして,検察官の判断の合理性の有無を検討するに当たり,
証拠評価及び法的評価の性質を考慮する必要があり,単に検察官が実際
にした証拠評価及び法的評価と異なる評価をなし得ることをもって,当
該検察官の判断の合理性が否定されるものではない。
 本件条例中の本件規定における「いん行」の意義は,青少年を誘惑し,
威迫し,欺罔し又は困惑させる等その心身の未成熟に乗じた不当な手段
により行う性交又は性交類似行為(第1形態の性行為〔原判決14頁1
0行目〕)のほか,青少年を単に自己の性的欲望を満足させるための対
象として扱っているとしか認められないような性交又は性交類似行為
(第2形態の性行為〔同14頁10行目〕)をいうものと解される。そ
して,第2形態の性行為に当たるかを検討するに際し,従来の一般的な
考え方によれば,当該性行為が結婚を前提としないものか否かが重要な
判断要素とされていたところ,本件被告事件についての名古屋簡易裁判
所の無罪判決(以下「本件無罪判決」という。)は,時代の変化を踏ま
えた新しい判断を示したといえる。本件性行為は,結婚を前提としない
ものである上,被控訴人には第2子を妊娠中の妻と子がおり,妻と別れ
る意思は全くなく,被控訴人とA子との付合いや性交渉がいずれも被控
訴人による誘いをきっかけとしているなど,両者の年齢,性交渉に至る
経緯,両者間の付合いの態様等に徴すると,本件性行為は,少なくとも
従来の一般的な考え方に依拠すれば,第2形態の性行為に当たるとみる
余地はあったから,本件公訴提起が国家賠償法上違法とはいえないし,
本件副検事に過失があったともいえない。
 原判決は,被控訴人が有罪か否かを裁判官の立場から判断したもので
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あり,有罪と認められる嫌疑があると判断した検察官の証拠評価及び法
的判断が,法の予定する一般的検察官を前提として,通常考えられる検
察官の個人差による判断の幅を考慮に入れても,なおかつ行き過ぎで,
経験則,論理則に照らして到底その合理性を肯定することができない程
度に達して

主文(判決文より)

1 原判決中,控訴人らの敗訴部分を取り消す。
2 上記の部分につき,被控訴人の請求をいずれも棄却する。
3 訴訟費用は,第1,2審とも被控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。