事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(わ)4935 |
| 判決日 | 2014-09-03 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点は,本件殺害行為時の被告人の責任能力である。 この点,検察官は,被告人は,本件殺害行為時うつ病にかかっており,それ が本件殺害行為に大きく影響していたが,当時の状況から無理心中を選択した ことは了解可能であるなどとして,本件殺害行為を自分の意思で思いとどまる ことが全くできない状態に至っておらず,心神耗弱の状態にあった旨主張して いる。弁護人は,被告人は,本件殺害行為時うつ病にかかっており,抑うつ状 態の強い影響を受け,あるいは解離状態にあったため,本件殺害行為を自分の 意思で思いとどまることができず,心神喪失であった可能性が残る旨主張して いる。 当裁判所は,本件殺害行為当時の被告人が置かれた状況は,被告人が無理心 中を決意するほど絶望的な状況ではなく,他に被告人が無理心中を決意するよ うな事情も認められないから,被告人が抑うつ状態から状況を悲観的に捉え, 突発的に無理心中を決意して本件殺害行為に及んだものと考えられ,それまで 被害者に愛情を注いで養育してきた被告人が本件殺害行為に及んだのは,被告 人の元々の人格に基づく判断によるものでなく,うつ病の影響のみによる疑い がある,すなわち,被告人が本件殺害行為当時心神喪失の状態にあった疑いが あると判断した。以下,説明する。 2 本件殺害行為に至る経緯について 重度の知的障害を有していた被害者は,平日は障害者作業所(以下「作業所」 という。)に通所していたが,平成25年4月下旬以降,全身性エリテマトー デスのために作業所に通所できなくなった。被告人は,被害者の介護の負担が 増す中で,うつ病を発症した。 同年9月中旬,被告人が,夫に「もう限界」と述べたことから,夫が同月2 7日から退職を前提に休職し,被告人と共に被害者の介護に当たるようになっ た。 同年10月2日夜に,被害者が大声を出して暴れ,被告人が「Aちゃんやめ て」などと言って被害者を抱きしめることがあったことから,夫が作業所の職 員に相談し,被害者の作業所通所再開について話し合うため,同月9日の被害 者の通院に作業所の職員も同行することとなった。 同月8日朝,夫は所用のために出社し,作業所を運営する社会福祉法人の在 宅介護ヘルパーが午前11時から午後1時まで被害者の介護のため被告人方 を訪問した。夫は同日午前中に被告人に電話をかけたが,その時,被告人と被 害者に変わった様子はなかった。また,上記ヘルパーによれば,被害者は昼食 時に遊び食べの状況があったものの特に異常な状態はなく,被告人にも変わっ た様子はなかった。 ヘルパーが帰った後,被告人方には被告人と被害者しかいなかった。被告人 は,ヘルパーが帰った後,被害者を浴槽で押さえつけて殺害した記憶はあるが, その他殺害の詳細な態様等に関する記憶は欠落している。 同日夕刻,夫が帰宅して,浴槽で亡
主文(判決文より)
被告人は無罪。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。