事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成24(わ)3568 |
| 判決日 | 2014-11-10 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 所得税法183条1項 |
この事件の代理人
- 請求証人(被告代理人)
争点(判決文より)
争点等 1 本件公訴事実の要旨は,「被告人は,大阪市甲区乙a丁目b番c号の丙会館地 下1階において,クラブ『X』を経営し,同クラブで稼働する従業員等に対する 給与の支払をするとともに,ホステスに対する報酬の支払をする源泉徴収義務者 であったものであるが,平成21年8月から平成23年7月までの間,同クラブ で稼働する従業員等に対し,給与として合計1億3163万1960円を,同ク ラブで稼働するホステスに対し,報酬として合計6億276万7900円をそれ ぞれ支払った際,これらの従業員等に対する給与について所得税として合計31 43万1591円を,ホステスに対する報酬について所得税として合計4797 万4278円をそれぞれ源泉徴収し,各法定納期限までに大阪府丁市戊d丁目e 番f号所在の所轄己税務署に納付しなければならないのに,これを納付せず,も って源泉徴収して納付すべき所得税合計7940万5869円を納付しなかっ た。」というものである。 そして,本件において,公訴事実記載の源泉所得税不納付の事実があったこと は争いがなく証拠上も優に認められる。争点は,被告人が,クラブ「X」(以下 「X」という。)の源泉徴収義務者であったか否かである。検察官は,被告人は, AとXを共同経営していたから,Aとともに,稼働する従業員等に対する給与及 びホステスに対する報酬(以下「本件給与等」ともいう。)についての源泉徴収 義務者であったと主張する。これに対し,弁護人は,XはAが単独で経営してお り,被告人はAの従業員にすぎず,本件給与等に対する源泉徴収義務を負う立場 にはなかったから,真正身分を欠き,無罪であると主張し,被告人もこれに沿う 供述をしている。 2 源泉徴収義務者の意義 - 1 - 源泉徴収義務者について,所得税法183条1項は「給与等の支払をする者」, 同法204条1項は「報酬若しくは料金,契約金又は賞金の支払をする者」とし て定める。給与や報酬等の支払をする者と支払を受ける者との間に特に密接な関 係があって,徴税上特別の便宜を有し,その能率を挙げ得ることが,そのような 支払をする者に源泉徴収義務が課された趣旨であることに鑑みると,かかる特に 密接な関係とは,それが濫用的脱法的である場合は別として,原則として,雇用 契約や請負契約等の法律上の債権債務関係を意味すると解され,給与等の支払を する者とは,本来の債務者あるいはこれに準ずる関係にある者とみるのが相当で ある。そして,Xは,個人経営のクラブであったから,通常は,その経営者が債 権債務関係の当事者といえる。そこで,被告人がXの経営者といえるかについて 検討する。 3 本件の特異性 本件において検察官は,前述のとおり,XはAと被告人の共同経営であると主 張しているが,検察官が証人として請求したX関係者は,A本人のみ
主文(判決文より)
被告人は無罪。
出典
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