合併無効請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所名古屋高等裁判所
事件番号平成23(ネ)1005
判決日2012-01-17
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文会社法799条5項、会社法828条2項7号

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
以下のとおり,原判決を補正し,当審における当事者の主張を加えるほか,
原判決「事実及び理由」中の「第2 事案の概要」欄の1及び2に記載のとお
りであるから,これを引用する。
(原判決の補正)
原判決2頁12行目と13行目の間に次のとおり加える。
「(5) 控訴人は,平成23年6月11日,本件訴えを提起した。」
(当審における当事者の主張)
(1) 控訴人
債権者が提起する吸収合併無効の訴えは,吸収合併を無効にすることによ
り債権の回収可能性を高めることを目的とするものであるから,同訴えの提
起を破産財団に属する債権に対する破産管財人の権限から除外する理由は
なく,また,破産財団に属する債権について債権者として吸収合併無効の訴
えを提起することは,破産法80条の「破産財団に関する訴え」に該当する
と解するのが相当である。
なお,破産法は,破産財団に間接的,抽象的な効果しか与えない行為に関
する権限を破産管財人に認めているから,仮に原判決が判示するように吸収
合併無効の訴えが破産財団に間接的,抽象的な影響しか与えないとしても,
同訴えの提起が破産管財人の権限に含まれないとする根拠にはならない。
また,吸収合併を無効とすることが破産財団の増殖に資するか否かは,吸
収合併消滅会社(以下「消滅会社」という。)が債務超過であるか否かによ
るが,その点は吸収合併無効の訴えが提起された後に,無効原因の有無に関
する実体審理の中で判断されるべき事項である。したがって,消滅会社の財
産状態いかんにより吸収合併を無効とすることが破産財団の増殖につなが
らない可能性があるとしても,破産管財人の当事者適格を否定する理由とは
ならない。
むしろ,原判決が認めているように,会社法799条5項の弁済等を受け
る権限が破産管財人の権限の範囲に含まれることからすれば,端的に,破産
管財人の権限が上記弁済等を受けなかったことを理由とする吸収合併無効
の訴えの提起にまで及んでいると解釈するのが自然である。
原判決は,会社法828条2項7号が「会社の組織に関する訴え」と題す
る節に規定されており,本件訴えも合併契約の当事者以外の者が会社組織に
関する行為の効力を否定するための訴えであるから,破産会社が有している
会社組織法上の権限行使の場面であるとして,債権者の破産管財人には当事
者適格が認められないとする。しかし,債権者が提起する吸収合併無効の訴
えは,会社組織法上の権限行使の一場面としてではなく,債権回収の一場面
として提起されるものであるから,同訴えが会社組織に関する訴えであると
しても,これにより破産管財人の当事者適格が否定されるものではない。
また,会社法828条2項7号は,明文上,債権者の破産管財人を吸収合
併無効の訴えの提訴権者として規定していないが,債権者の破産

主文(判決文より)

原判決を取り消す。
本件を名古屋地方裁判所に差し戻す。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。