損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成26(ワ)4141
判決日2015-04-14
分類民事
判決文が挙げた条文国家賠償法1条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 平成23年5月6日の取調べにおけるB の発言内容
(原告の主張)
Bは,平成23年5月6日の取調べの際,原告が「刑務所に入っている
人を叩いてもいいのか。」と述べたのに対し,「アホか,おまえなんか叩い
てええんじゃ。」と言い返し,さらに原告が「私に人権はないのですか。」
と述べたのに対して,「人権なんかあるか,クソ野郎。」と言い返すなどし
た(以下,Bによるこれらの発言及び第1から第3行為を総称して「本件
各行為」という。)。
(被告の主張)
否認する。Bが原告の主張する上記のような発言をした事実はない。
(2) 原告の被った損害額
(原告の主張)
ア 原告は,Bが通訳や財務事務官が同席している中で堂々と本件各行為
に及んだことにより,警察官による暴行が日本では当たり前であり,誰
に言っても助けてもらえないことなのだという絶望感を抱かされ,精神
的苦痛が増大した。さらに,Bの「人権なんかあるか,クソ野郎」との
暴言は,原告の人権を積極的に無視した発言であり,これにより原告の
精神的な打撃はさらに増大した。言葉の通じない異国の地で,いきなり
逮捕され,密室の中で暴行を受け,暴言を浴びせられた原告の恐怖は計
り知れない。このような事案の内容に鑑みれば,原告が被った精神的な
損害は500万円を下らない。
イ 原告は,本件訴訟の遂行を原告訴訟代理人弁護士らに委任しており,
弁護士費用として,慰謝料額の1割にあたる50万円が相当な損害とし
て認められるべきである。
(被告の主張)
否認ないし争う。
原告が主張するBによる本件各行為は,原告に供述を促したり,原告が
取調べに真摯な態度で臨まないことを戒めたりするためにされたもので
あった上,これらによる生理的痛みはほとんどなく,診療や加療を必要と
する程度のものでもなかったことからすれば,これにより原告が精神的苦
痛を被ったとしても,その慰謝料は30万円を超えないというべきである。
Bが平成23年8月29日,原告に対し,慰謝料として30万円を支払
ったことにより,原告の精神的苦痛は慰謝されており,原告の主張する損
害賠償請求権は消滅した。
(3) 消滅時効の成否
(被告の主張)
原告は,Bから本件各行為を受けた日に損害及び加害者を知ったとい
えるから,遅くとも第3行為から3年後である平成26年5月6日の経
過により,原告の被告に対する本件損害賠償請求権について消滅時効が
完成した。
(原告の主張)
ア 原告は,ウガンダ人であって,本件各行為が国家賠償法上の違法行
為に該当するかどうかを当然に理解できるわけがなく,そのような理
解が可能になったのは,Bが刑事裁判で有罪の判決宣告をされたとき
であるから,「損害を知った時」とは,Bが有罪の判決宣告をされた平
成23年11月14日と考えるべきである。
イ 原告は,

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。