事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成25(ワ)5136 |
| 判決日 | 2015-04-15 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 (1) Aの石綿ばく露の有無及び死亡との間の因果関係 (原告の主張) ア 下地調整においては削ったモルタル壁やボード壁から細かい粉じんが発 生していたところ,モルタル壁やボード壁の多くには石綿が含まれていた ため,被告の塗装工は,下地調整の際,石綿粉じんにばく露した。また, 塗り替え作業における従前の塗料を削り取る作業の際には,古い塗膜が粉 末状の粉じんとなって舞い上がるところ,従前の塗料には石綿含有のもの があり,塗装工は,この作業の際にも,石綿粉じんにばく露した。さらに, 塗装工は,塗装工事に先立ち,壁,床,配管等に堆積した粉じんやほこり を掃除する必要があったところ,これらの粉じんやほこりには石綿が含ま れており,塗装工は,この掃除作業の際にも石綿粉じんにばく露した。塗 装工は,毎日の作業終了後の清掃や少なくとも週1回の一斉清掃において も,石綿粉じんにばく露した。 また,塗装工が塗装作業を行う同じフロア等で,別業種が,耐火被覆の 吹き付けや天井のボードの切断作業等を行うことがあり,この場合,塗装 工は,別業種の作業によって生じた石綿粉じんにばく露した。 Aは,被告の従業員(塗装工)として,約47年間にわたり前記作業を 継続し,石綿粉じんにばく露し続けた。Aに胸膜プラークがあることや, 被告の他の従業員に石綿関連疾患である中皮腫にり患した者がいることも 考慮すると,Aが,被告の作業現場において,石綿粉じんにばく露したこ とは,明らかである。 イ Aが長年にわたり石綿粉じんにばく露したことからすると,石綿粉じん のばく露と間質性肺炎(石綿肺)にり患して死亡したこととの間に因果関 係があることは,明らかである。 (被告の主張) ア 原告の主張アは否認し争う。被告の現場で取り扱っていた塗料は,石綿 含有のものではなかった上,塗装作業は,仕上がりが汚れないよう,他の 作業が終了した後に行われるのが通常であり,塗装作業の現場に石綿粉じ んが大量に飛散していたことは,ありえない。また,下地調整におけるモ ルタルの凹凸をなくす作業等や塗装作業前の清掃は,被告の塗装工の作業 ではなかった。 さらに,Aが昭和58年以前に従事したのは,主に改修工事現場での塗 り替え作業であり,他の作業工程を全く伴わない作業であった。Aが同年 からほぼ専従したb店での内装工事も,他の作業工程を伴わない壁の塗り 替え作業であった。このように,Aが被告において従事した作業は,いず れも,石綿粉じんを大量に,かつ長期間にわたって吸入するおそれのある ものではなかった。 イ 原告の主張イについて,Aの診療記録に「CT上,壁側・臓側胸膜肥厚 と石灰化がみられる」との記載があること,及び被告の他の従業員で石綿 関連疾患である中皮腫にり患した者がいることは認め,その余は
主文(判決文より)
1 被告は,原告に対し,3522万2231円及びこれに対する平成25年3 月20日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 2 原告のその余の請求を棄却する。 3 訴訟費用は,これを100分し,その39を被告の負担とし,その余を原告 の負担とする。 4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。
出典
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