公金支出金返還請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成26(行ウ)117
判決日2015-06-17
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,①Aによる本件各公用車使用が違法であるか(争点1),②
交野市の被った損害,損失及びAの利得等(争点2)であり,これらの点に関
する当事者の主張は以下のとおりである。
(1) 争点1(本件各公用車使用の違法性)
(原告の主張)
普通地方公共団体の首長が各種団体等の主催する会合に列席するなどの交
際が,一般的な友好,信頼関係の維持増進自体を目的としてされるものであ
った場合,それが,普通地方公共団体の役割を果たすため相手方との友好,
信頼関係の維持増進を図ることを目的とすると客観的にみることができ,か
つ,社会通念上儀礼の範囲にとどまる限り,当該普通地方公共団体の事務に
含まれるものとして許容されるというべきである(最高裁平成18年12月
1日第二小法廷判決・民集60巻10号3847頁参照)。
しかし,Aによる上記2(2)ア~オの各会合(以下,これらを併せて「本件
各会合」という。)への出席のための本件各公用車使用は,以下のとおり,
公用車を公務に使用したものということはできず,違法である。市長が公用
車を使用する場合については,移動の目的,場所,移動前後の活動の状況等
- 3 -
を総合的に勘案して,公用車の使用の適法性を判断すべきとする被告の主張
は,公用車を公務以外に使用してはならない旨定める交野市庁用自動車管理
規程と相容れないものであり,妥当ではない。
ア 本件励ます集い
本件励ます集いは,政治資金規正法8条の2所定の政治資金パーティー
(以下,単に「政治資金パーティー」という。)であり,Bが堺市長とし
て開催したものではなく,一政治家として政治資金を集めるために開催し
たものである。したがって,AがBと公的な関係があるとしても,Aが本
件励ます集いに出席して市長としては唯一挨拶を行い,一政治家の政治資
金の収集に協力することは,一般的な友好,信頼関係の維持増進を図るこ
とを目的とすると客観的にみることはできず,たとえ現職首長が同種の会
合に出席することが慣例であるとしても,社会通念上儀礼の範囲にとどま
るということもできない。実際,大阪府及び大阪市においては,政務と公
務とを区別するため,知事及び市長を政治活動の会場に公用車で送ること
を禁止しており,このことからも本件励ます集いに出席することが社会通
念上儀礼の範囲にとどまらないことは明らかである。
イ 本件出陣式
本件出陣式は,Bが堺市長として開催したものではなく,一政治家とし
て行う選挙活動の一環である。したがって,Aがこのような目的を有する
本件出陣式に出席することは,特定の候補者を支援することを明らかにす
ることであって,地方公共団体が他の地方公共団体の選挙において特定の
候補者を応援することは行政の中立性の観点から許されないのであるか
ら,一般的な友好,信頼関係の維持増進を

主文(判決文より)

1 被告は,Aに対し,225円及びこれに対する平成26年6月21日から
支払済みまで年5分の割合による金員を請求せよ。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用は,これを100分し,その99を原告の負担とし,その余を被
告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。