商号使用差止等請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成27(ワ)5281
判決日2016-08-23
分類知的財産 / 不正競争
判決種別判決
判決文が挙げた条文不正競争防止法2条1項1号、不正競争防止法3条、会社法8条1項、会社法8条2項
当事者原告 株式会社山高工務店/被告 株式会社ヤマタカ

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及び当事者の主張
(1) 原告商号の周知性
(原告の主張)
ア 原告は,ホームページで施工実績等の会社案内,宣伝広告を行っているが,
「ダイオキシン工事」,「アスベスト除去工事」でインターネットを検索すると,検
索結果上位に原告ホームページが表示される。
また原告は,アスベスト処理技術について,吹付けアスベスト粉じん飛散防止処
理技術「YSR工法」を開発し,一般財団法人日本建築センターにより建設技術審
査証明を受け,その旨公表もされている(甲16)。
そして,原告は,現に全国の大手企業と多数の解体工事,ダイオキシン類対策工
事,アスベスト除去工事の工事実績があるから,アスベスト除去工事,ダイオキシ
ン類対策工事等を必要とする需要者間において,原告商号は日本国内全域で広く知
られているといえる。
イ 被告は,解体工事の市場規模は年間1兆円以上であるから,年間売上高20
億円程度の原告の市場占有率は0.2パーセントにも満たないと主張するが,被告
主張の解体工事市場は木造建築物も含むものである。木造建築物の解体工事を除い
た市場規模は年間6000億円程度ということになり,さらに原告が扱う専門的工
事のみに絞れば,その市場は小さく原告の市場占有率は大きくなる。
(被告の主張)
ア ホームページの宣伝広告は,競業他社の多くも一般的に行っていることにす
ぎないし,「ダイオキシン工事」又は「アスベスト除去工事」でのインターネット検
索結果が上位であることも,その語で検索を行った者の目に原告商号が触れる可能
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性があることを示すものにすぎない。また「YSR工法」に関連する事情も,同工
法の認知度が不明であるから,原告が主張する事情によっては,原告商号が周知性
を獲得しているとは認められない。
イ 原告は,アスベスト除去工事,ダイオキシン類対策工事等を必要とする需要
者を対象に原告商号の周知性を主張するが,これら工事は,いずれも解体工事の一
環として行われるものであって,原告の主張するような顧客層を切り取った市場を
想定することはできない。
アスベスト除去工事,ダイオキシン類対策工事等は解体工事に含まれて実施され
るが,解体工事の市場規模は1年間で1兆円以上の規模であり,他方,原告の売上
高は多い年度でも年間20億円程度にとどまるのであって,その市場占有率は0.
2%にも満たない。
また,仮に原告の主張するような顧客層(市場)が切り分けられるとしても,そ
の顧客層(市場)は,日本全国において,現在又は将来的に解体を必要とし,その
際,ダイオキシン類対策,アスベスト除去が必要となる可能性のある建物や設備等
を保有する者全てとならざるを得ないから,このような保有者全体に対して,原告
商号が周知性を獲得しているなどとは到底考えられない。
(2) 原告商号と被告商号の類似性

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。