事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成27(行ウ)186 |
| 判決日 | 2017-07-19 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 決定 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点 本件死亡の業務起因性の有無(具体的には,原告主張に係る石綿関連疾患と 本件死亡との間の因果関係の有無如何) 4 争点に対する当事者の主張 【原告の主張】 (1) 本件死亡の原因 ア 亡Aは,石綿関連疾患であるびまん性胸膜肥厚及び胸膜中皮腫の影響に より,慢性的な呼吸不全とともに全身が衰弱していた。特に,亡Aは,嚥 下機能が著しく悪化しており,誤嚥を起こしやすく,気道に誤って吸入さ れた食物等を喀出することも困難な状態にあり,そのような状況下で生じ た本件誤嚥により,低酸素脳症に陥って死亡した。 イ 本件誤嚥の際,亡Aのすぐ側には看護師がおり,また,近くにいた医師 により直ちに蘇生措置を受けたところ,同措置からすると,一般人であれ ば重篤な症状に至ることはなかったといえるが,亡Aについては,石綿関 連疾患により呼吸機能が著しく悪化しており,慢性的な呼吸不全状態であ ったために,低酸素脳症を発症するに至った(本件誤嚥による誤嚥性肺炎 も影響を与えた可能性もある。)。 ウ したがって,亡Aは,業務上疾病である石綿関連疾患により死亡したも のである。 (2) 胸膜中皮腫の発症の有無等について ア 上記(1)の機序のうち,被告は,亡Aが,胸膜の病理組織検査を経た確 定診断を受けていないこと等を理由に胸膜中皮腫を発症していたことを否 認している。しかし,亡Aは,平成22年6月にC病院のE医師により胸 膜中皮腫であると診断されたところ,胸膜中皮腫の診断に当たり,必ずし も病理組織検査を経なければならないとはいえないし,上記診断は,亡A の石綿曝露歴並びに亡Aに胸膜プラーク及び石綿肺の所見がみられること を踏まえ,胸膜中皮腫に特徴的な臨床所見,胸部画像所見,腫瘍マーカー 等を総合して判断されたものであって,その信用性は高い。したがって, 被告の上記主張は理由がない。 イ なお,仮に,亡Aが胸膜中皮腫を発症したとは認められないとしても, 上記(1)のとおり,亡Aに係る呼吸機能の低下及び全身衰弱は,びまん性 胸膜肥厚の影響として説明が可能である。 (3) 被告の主張に対する反論 被告は,①本件誤嚥は突発的,偶発的な事故であり,本件誤嚥から蘇生措 置までの間に一定の時間を要したことを踏まえると,亡Aが低酸素脳症に陥 ったこともやむを得ないといえるから,本件死亡と石綿関連疾患との間に関 連性はない,②仮に,亡Aの全身状態が年齢相応以上に悪化していたとして も,それは亡Aの私傷病である慢性腎不全の影響によるものである旨主張す る。 しかしながら,①の点については,亡Aの嚥下機能及び呼吸機能が著しく 低下していたことや,本件誤嚥後,直ちに蘇生措置が執られ,心停止も生じ ていなかったことを看過したもので失当である。また,②についても,亡A の慢性腎不全は透析治療により適切に制
主文(判決文より)
1 泉大津労働基準監督署長が原告に対して平成25年4月9日付けでした労 働者災害補償保険法による遺族補償給付及び葬祭料を支給しない旨の各処分を いずれも取り消す。 2 訴訟費用は被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。