損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成29(ワ)781
判決日2018-04-19
分類民事 / 著作
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、著作権法2条1項6号
当事者原告 スーパー・ストップ株式会社/被告 株式会社パルコ

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 原告が,本件音源につきレコード製作者の権利を有するか否か(争点1)
(2) 被告が本件音源を複製したことに過失があったといえるか否か(争点2)
(3) 原告の損害額(争点3)
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1(原告が,本件音源につきレコード製作者の権利を有するか否か)
について
(原告の主張)
ア 原告は,①昭和57年にニューヨークにおいてジャコらによる本件楽曲
の3テイクの演奏を自ら費用を支払って録音した,レコーディングエンジニアのP
1から,平成4年5月12日付けで,そのマスターテープ(以下「本件マスターテ
ープ1」という。)と共に本件マスターテープ1に関する一切の権限を譲り受け,
②同年から平成5年にかけて,本件マスターテープ1に録音されたジャコらによる
演奏の音について莫大な費用をかけて日本国内でミキシング及びマスタリング(以
下「ミキシング等」という。)を行い,本件音源を制作してマスターテープ(以下
「本件マスターテープ2」という。)に収録し,③本件マスターテープ2を複製し
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て,本件CDを制作している。
イ 音楽レコードは,演奏家がスタジオ等で演奏を行い,その演奏を素材と
してレコード製作者がミキシングを行い,最終的に作品としての楽曲が完成し,そ
の音源がマスターテープに録音されるのであり,レコード製作者とは,こうして完
成した楽曲のマスターテープを録音した者を意味する。そして,原告は,上記ア②
の事実経過により,ミキシング等をすることによりP1が録音した音源とは全く別
個の音となった完成後の本件音源を「最初に固定」(著作権法2条1項6号)して
いることから,自身がレコード製作者として,その権利を有する(原始取得)。
仮に,原告自身がレコード製作者ではなかったとしても,原告は,上記ア①の事
実経過により,本件音源を「最初に固定」したレコード製作者であるP1から,レ
コード製作者の権利を譲り受けており,やはりその権利を有する(承継取得)。
(被告の主張)
原告は,以下のとおり,本件音源のレコード製作者の権利を原始取得していない
ことはもとより,承継取得してもいない。
ア (原告の主張)ア②の事実経過は不知である。また,原告が本件マスタ
ーテープ1に録音されたジャコらによる演奏の音をミキシングしたことは,何ら立
証されていない。そして,(原告の主張)ア②の事実経過を前提にしても,原告は,
ミキシング等によって,「音を最初に固定した」わけではなく,既に固定されてい
た音を複製した上で改変したにすぎないから,レコード製作者ではない。したがっ
て,原告が本件音源についてレコード製作者の権利を原始取得したとは認められな
い。
イ (原告の主張)ア①の事実経過も不知である。また,原告が提出する証
拠によっても,P1がジャコら

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,2万円及びこれに対する平成29年2月26日か
ら支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。
2 原告のその余の請求を棄却する。
3 訴訟費用はこれを100分し,その99を原告の負担とし,その余を被
告の負担とする。
4 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。