事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成29(わ)917 |
| 判決日 | 2018-07-23 |
| 分類 | 民事 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点に対する判断】 被告人が,A及びBを金属バットで殴打したことは争いがない。本件の 争点は,殺意の有無と責任能力である。 1 殺意の有無 ⑴ Aに対する殺意 防犯カメラ映像(甲62,66)に見られる被告人の両手両足の位置 や向き,バットの位置等によれば,被告人は,バッターがバットを若干 上向きにスイングするような体勢で,歩いているAの右横からAの頭 の高さで金属バットを振ったこと,バットが当たる直前,Aが顔を被 告人の方に向け,わずかに体をひねるような動作をしたことが認めら れる。また,脳神経外科専門医である甲は,Aの額には握り拳大の頭部 皮下出血が生じており,1割程度の確率で脳損傷が生じるようなかな り強い衝撃が加わったと考えられる旨及びAに脳損傷が生じなかった のはAが逃避行動をとったためだと推測できる旨供述するところ,こ の供述の信用性に特に疑問なところはない。そして,前記のとおり,A は歩いているだけで大きく体を動かしてはおらず,被告人が意図した ところと大きく異なる場所に金属バットを当てたような事情は認めら れない。以上によれば,被告人は,Aの頭を目掛けて相当な力で金属バ ットを振り,Aの頭を殴ったと認められる。 さらに,前記防犯カメラ映像及びAの供述によれば,被告人は,前記 の殴打行為により転倒しているAの方向を向いて金属バットを振り上 げてAの頭付近に振り下ろしたこと,バットは,その場からほとんど 動くことなく両手を頭に乗せているAの右手に当たったことが認めら れる。したがって,このときも,被告人は,Aの頭を目掛けて金属バッ トを振り下ろしたと認められる。 これらに対し,被告人は,頭に当たると死んでしまうのではないか と思い,Aの肩や手を狙った旨供述するが,前記防犯カメラ映像と齟 齬しており,信用できない。 なお,捜査報告書(甲65)によれば,被告人は犯行に用いた金属バ ットを犯行の約20分前に購入し持ち運んでいたものであり,その硬 さや形状を十分に認識していたと認められる(被告人は,犯行に使用 した金属バットは,金色で黒色袋入りであり,警察官が領置し,裁判所 が押収した金属バット(黒色で白色袋入り)とは別の物である旨供述 するが,捜査報告書(甲62,65)及び乙の供述によれば,同一性が 優に認められる。)。 以上によれば,被告人は,頭という硬い物で強く殴れば人が死亡す る危険性の高い部位を目掛けて金属バットという硬い物で強く殴った のであり,人が死ぬ危険性の高い行為をそのような行為と分かってし たものと認められ,Aに対する殺意が認められる。 ⑵ Bに対する殺意 前記防犯カメラ映像及び乙の供述によれば,被告人は,金属バット を自身の頭の高さに持ち上げた状態でBに近づき,大きくは動いてい ないBに対し,振り下ろすようにして,その頭を殴ったことが
主文(判決文より)
被告人を懲役12年に処する。 未決勾留日数中300日をその刑に算入する。 押収してある金属バット1本(平成30年押第27号の1)を没 収する。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。