損害賠償請求事件(住民訴訟)

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成29(行ウ)130
判決日2018-07-26
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
⑴ 原告が監査請求期間を徒過したことにつき地方自治法242条2項ただし
書にいう「正当な理由」(以下,単に「正当な理由」という。)があるか(本
案前の争点)
⑵ 被告補助参加人らの損害賠償責任の有無
3 争点に対する当事者の主張
⑴ 争点⑴(原告が監査請求期間を徒過したことにつき正当な理由があるか)
について
(原告の主張)
ア 本件工事に係る公金の支出の違法性については,平成29年4月17日
に,I新聞のニュースサイトに「市教委は設計業者から『コンクリート強
度が弱くて耐震工事は困難』と指摘されたのに,別の業者に頼んで工事を
済ませ,6年間校舎を使っていた。」との記事が掲載されて初めて一般の住
民の知り得るところとなったのである。したがって,本件工事に係る公金
の支出について,C市の「住民が相当の注意力をもって調査すれば客観的
にみて監査請求をするに足りる程度に当該行為の存在及び内容を知るこ
とができたと解される時」(最高裁判所平成14年9月12日第一小法廷
判決・民集56巻7号1481頁)は,上記記事が掲載された平成29年
4月17日であったというべきである。
- 4 -
そして,原告は,同日から14日後の同年5月1日に本件監査請求をし
たのであるから,上記の時から相当な期間内に監査請求をしたということ
ができる。
したがって,原告が監査請求期間を徒過したことについては正当な理由
があったというべきである。
イ 被告は,本件各契約及びこれらに基づく委託料等の支払並びにその経緯
等に関する公文書がC市情報公開条例(平成10年C市条例第10号)に
よる情報公開請求(以下,単に「公開請求」という。)の対象となっていた
などとして,正当な理由がない旨主張する。しかし,特段の事情や契機と
なる端緒がないにもかかわらず,住民が公開請求をしなければならないと
解するのは相当でない。本件工事後も本件校舎が耐震診断基準を満たして
いないことが公表されていなかったことなどからすると,上記特段の事情
や契機となる端緒はなかったのであり,被告の上記主張は的を射ないもの
である。
また,被告は,D小学校E号館耐震補強設計に係る第三者委員会(以下
「本件委員会」という。)の設置要綱(乙6の1)が公表された時には,C
市の住民は相当の注意力をもって調査すれば客観的にみて監査請求をする
に足りる程度に当該行為の存在及び内容を知ることができた旨主張するが,
平成29年4月17日に上記記事が掲載されるまでに,本件委員会の設置
が広報誌に掲載されたなどの事情はなく,一般住民が上記設置要綱に接す
る契機はなかった。また,仮に,上記設置要綱に接することがあったとし
ても,本件委員会において検証等が行われることとなったのであるから,
これを知った住民としては,行政の自浄作用に期待し,その結果

主文(判決文より)

1 本件訴えを却下する。
2 訴訟費用及び補助参加により生じた費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。