損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成29(ワ)724
判決日2018-10-26
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及び争点に関する当事者の主張
本件火災の発生原因(争点1)
(原告の主張)
ア 本件火災は,本件ガレージに駐車されていた本件車両の燃料タンク及び
同タンク内のガソリンにエンジン等からの熱が加えられ,燃料タンク内の圧力が上
昇するという主要因に補助的な要因が加わり,同車両の給油口から液体ガソリンが
少量ずつ漏出し,漏出したガソリンが本件ガレージ床面に拡大し,それにより発生
したガソリン蒸気に本件ガレージの北西側に設置されていた風呂釜のガスバーナー
の種火が引火して発生したものである。
イ 本件車両の同種車両には,①軽自動車のコンパクトな車体で車内空間を
拡げるとともに重心を低くして走行安定性を高めるため,床を低くする設計が採ら
れており,狭いシャーシ(車台)床下に多くの部品が配置されて,これらにより生
じる高温の空気等により燃料タンクに熱が加わりやすい,②燃料タンク本体と給油
口の距離が短く,少ない圧力で給油口までガソリンが押し上げられる,③ツーウェ
イバルブの抵抗が大きく,キャニスターの容量が不足しているなどエバポレーショ
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ン機能(蒸気圧・空気圧を逃がして滅圧する機能)が不十分である,④ガソリン液
面が給油口部分とタンク内部で分離している(連通管状態)ため,燃料タンク本体
側で表面圧力が高まると給油口側のガソリンが押し上げられる等,燃料タンク内の
液体ガソリンが給油口まで押し上げられ,給油キャップを経て外部に出ることを可
能とする等の構造的要因があった。加えて,本件火災当時,本件車両には,⑤給油
時の規定容量を超えて給油がされていた,⑥燃料タンクの給油口の方向,すなわち
車両前部が下がるように傾斜して駐車されていた,⑦給油から間もない,揮発しや
すい物質を含む冷温のガソリンが燃料タンクにあった,⑧給油キャップが確実に閉
められていない,あるいは異物の付着や経年劣化により給油キャップの開弁圧が設
計上の最大値より低下していた可能性があった,とのガソリン漏出を招く使用上の
要因があった。
上記各要因に照らし,本件車両からのガソリンの漏出による自然発火の蓋然性が
認められるのに対し,失火,放火その他の火災の原因は認められない。また,本件
火災の後に本件車両の給油口から下の塗装が焼損せずに残っていたこと,初期消火
に当たった近隣住民の目撃した本件火災の燃え方等は,上記で主張する出火原因に
合致するものである上,本件車両の同種車両であるα・トラックにおいて,少なく
とも4例のガソリン漏出事故が生じている。これらによれば,上記アのとおり,本
件火災は,本件車両から漏出したガソリンが原因となったものである。
(被告の主張)
本件車両には,本件火災の原因となり得るようなガソリンが漏出しやすいとの構
造的要因はない。
なお,本件車両がルートバンタイプ(定員4名

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は,原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。