職務発明対価金請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成30(ワ)7456
分類知的財産 / 特許
判決種別判決
判決文が挙げた条文実用新案法11条3項、特許法35条3項
当事者被告 株式会社イサミ

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張
(1) 争点1(「発明」又は「考案」該当性等)について
- 2 -
(原告の主張)
本件商品等1~3に係る発明又は考案(以下「発明等」という。)の具体的な内
容は,別紙発明等目録記載1~3のとおりである。これらは,いずれも自然法則を
利用した技術的思想の創作であることなどから,「発明」又は「考案」に当たる。
また,いずれも当業者が容易に発明等することができたものではない。
(被告の主張)
原告がした本件商品等1~3の開発の具体的な内容が別紙発明等目録記載1~3
のとおりであったとしても,いずれも自然法則を利用した技術的思想の創作ではな
く,「発明」又は「考案」のいずれにも当たらない。仮に何らかの発明等に当たる
部分があったとしても,いずれも当業者が容易に発明等することができたものであ
った。
(2) 争点2(権利承継の有無)について
(原告の主張)
ア 被告は,平成17年1月の新年会において,原告に対し,平成16年頃に原
告が開発した塩タレに係る特許等を受ける権利の譲渡の対価として10万円を支払
った。
イ 被告代表者は,平成21年3月末頃,原告と再雇用につき話し合った際(以
下,この話合いを「本件話合い」という。),原告に対し,「給料は低くなるが,
商品を発明してくれればそれに見合った報酬を出すから頑張ってほしい。」との旨
の発言をした。
ウ これらの事情によれば,原告と被告は,遅くとも同月末頃までに,その後の
原告による職務発明等につき,特許等を受ける権利を原告が被告に譲渡する旨の黙
示の合意をしたものと見るべきである。
そうすると,本件商品等1~3に係る発明等については,それぞれ,その開発時
期頃,特許等を受ける権利が原告から被告に譲渡されたものといえる。
(被告の主張)
- 3 -
ア 上記(原告の主張)アのうち,平成16年頃に開発した商品が「塩タレ」で
あることは否認する。平成17年1月の新年会において原告が10万円の交付を受
けたことは認めるが,その交付が被告によること及び特許等を受ける権利の譲渡の
対価の趣旨であることはいずれも否認する。
平成17年1月の新年会における原告に対する10万円の交付は,被告代表者が
個人的に支出したものにすぎず,また,その趣旨は,商品開発に限らず顕著な成績
を残した者に対する一般的な表彰であり,原告については,「ねぎゴマカルビ」に
ついての表彰である。
イ 上記(原告の主張)イのうち,本件話合いの際に,嘱託職員となれば給料が
下がることを説明したことは認め,その余は否認する。
被告代表者は,従業員の士気を高める目的から「商品が売れれば,また表彰す
る。」との旨を述べたにすぎない。
ウ 上記(原告の主張)ウは否認ないし争う。
原告と被告との間で,特許等を受ける権利の譲渡につき黙示の合

主文(判決文より)

1 原告の請求をいずれも棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。