損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成30(ワ)1593
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
(1) 本件投稿による名誉毀損の有無(争点1)
(2) 本件投稿に関する違法性阻却事由の有無(争点2)
(3) 原告の損害の有無・内容(争点3)
(4) 本件提訴が訴権の濫用に当たり,被告に対する不法行為を構成するか
(争点4)
(5) 被告の損害の有無・内容(争点5)
4 争点に関する当事者の主張
(1) 争点1(本件投稿による名誉毀損の有無)
(原告の主張)
ア 本件投稿の行為主体について
被告は,本件投稿において,本件元ツイートを引用するリツイートとい
う形式を採っているが,リツイートであっても,そのまま自身のアカウ
ントで投稿する時点で自身の発言と同様に扱われ,当然に被告の発言行
為とみなされるというべきである。本件投稿は,何ら被告のコメントを
付することなく投稿されたリツイートであるところ,ジャーナリストと
して一定の地位を確保している被告が,虚偽の内容を記載したツイート
について何らコメントを付さずにリツイートして拡散することは到底考
えられないことに照らし,一般の閲読者は,被告が,相応の取材をした
上で,本件元ツイートを原文ママの状態で閲読してもらいたいと考えて
本件投稿をしたものと受け取るものと考えられるから,本件投稿がリツ
イートによってなされたものであっても,被告自身の発言として扱われ
るべきである。
イ 本件投稿の性質について
本件投稿は,「原告がA知事という権力的立場でAの職員を威圧し,よ
って職員の何者かを自殺にまで追い込んだ。」という事実(より細分化
すれば,「①A知事という権力的立場にある原告が,②Aの(幹部)職
員に対して言動で威圧し(パワーハラスメントを行い),③当該威圧的
な言動(パワーハラスメント)を直接の原因として,Aの(幹部)職員
が自殺した。」という事実)を摘示するものである。
ウ 本件投稿による原告の社会的評価の低下の有無について
上記事実は,一般の閲読者に対して,原告が自身の立場を利用して,他
人を自殺に追い込むほどの強度のパワーハラスメント行為を行う人物で
あるとの印象を与えるものであるから,原告の社会的評価を低下させる
ものである。
(被告の主張)
ア 本件投稿の行為主体について
リツイートの機能には,自らの意見を発信する以外に,リツイートをし
た者が第三者の投稿内容(元ツイート内容)を紹介して拡散することも
含まれる。その拡散の目的には,元ツイートの内容に賛同する意思表示
の場合もあれば,内容に批判的であるからこそ紹介する場合,リツイー
トをした者の単なる備忘録的な目的の場合など,様々な場合がある。被
告は,本件元ツイートを情報提供の趣旨でリツイートしたに過ぎないか
ら,本件投稿は本件元ツイートの投稿者の発言とみるべきであって,当
然に被告の投稿(発言)と同視して評価して,被告を本件投稿の行為主
体

主文(判決文より)

1 本訴被告は,本訴原告に対し,33万円及びこれに対する平成2
9年10月29日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払
え。
2 本訴原告のその余の請求を棄却する。
3 反訴原告の請求を棄却する。
4 訴訟費用は,本訴反訴ともに,これを5分し,その1を本訴原
告・反訴被告の負担とし,その余を本訴被告・反訴原告の負担とす
る。
5 この判決は,第1項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。