発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和1(ワ)7518
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,①本件投稿が原告の権利を明白に侵害するものか(法4条1
項1号の権利侵害の明白性の有無),②原告に本件投稿に関する発信者情報の
開示を求める正当な理由があるか(法4条1項2号の正当理由の有無)であり,
これらに関する当事者の主張は以下のとおりである。
(1) 争点①について
【原告の主張】
ア 原告は,本件放火事件について取材を行っており,本件投稿に示された
「Z4」は原告の職員であるところ,本件投稿は,「Z1のZ4Dはなぜ
放火犯の遺留品を回収したのか」とのタイトルで,「なんで警察来る前に
勝手に回収してんだよ」「警察よりも早く,事件の犯人の遺留品を回収す
るZ1取材クルー」「Z1なんで隠したん?」「Z1(一部伏せ字)の依
頼殺人じゃね?」「隠蔽すりゃ疑われるわな」「Z1共犯説唱えられても
仕方ないぞ」という記載がまとめられている。
イ これらについて,一般の閲覧者の普通の注意と閲覧の仕方をした場合,
原告が,本件放火事件に関与しており,その関与を隠蔽するために,警察
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よりも前に遺留品を回収したものと読み取ることができる。すなわち,本
件投稿は,原告が,重大事件に直接または間接に関与しながら,そのこと
を隠蔽したとするものであり,これにより,原告は,現住建造物放火罪,
殺人罪のほか,罪証隠滅罪を犯している蓋然性が高いと認識されることに
なり,その社会的評価が低下するのであるから,本件投稿は原告の権利を
明白に侵害している。
ウ なお,本件投稿は,「Z5」(http://(以下省略))との名称のウェブサ
イト(以下「元サイト」という。)に掲載された内容を再編集して掲載し
たものであり,投稿中のレス番号がある表現部分は,発信者が一次的な情
報を投稿したものではない(甲10)。
しかし,本件投稿のタイトルは元サイトのスレッドタイトルとは異なっ
ており,発信者がつけたものと思料され,また,元サイトのどのようなレ
スを選んで掲載するかについては発信者が自ら考え編集したものである以
上,その編集にかかる責任は当然に発信者にあり,一次的な発信をしたも
のでないとしても免責されることはない。
【被告の主張】
ア 本件投稿は,原告ないし原告の記者に対する記事であり,その記載内容
のみを捉えれば,本件投稿を閲覧した者に対し,原告に対する否定的な印
象を与えるものである。
イ しかし,本件放火事件は,その被害の大きさから様々なメディアで取り
上げられ,被疑者の特定はもちろん,被疑者の経歴や推測される犯行動機
まで,詳細な報道が連日行われており,そのような中で,本件投稿を含め,
インターネット上で原告の対応を非難する記事が一部拡散したとしても,
報道されている本件放火事件の内容,公共放送を担う原告の社会的立場に
照らすと,本件投稿を目にした者が,本件投稿

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。