監禁,保護責任者遺棄致死

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成30(わ)124
判決日2020-03-12
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,判示第1につき,① 被告人両名が本件居室にAを入れた上,
本件居室の二重扉を外側から施錠し,Aの動静を監視カメラで見る行為(以下
「本件行為」という。)が客観的に監禁に当たるか否か,及び被告人両名の監
禁罪の故意の有無,② 本件行為が社会的に相当な行為として違法性が阻却さ
れるか否か,判示第2につき,③ Aの死因が低栄養及び寒冷環境曝露による
凍死であるか否か,④ 被告人両名の不保護罪の故意の有無である。
第2 前提事実
関係各証拠によって認められる,争点判断の前提となる事実関係は,以下の
とおりである。
1 Aが死亡するまでの事実経過の概要
(1) 身上等
被告人両名は,昭和59年3月に婚姻した夫婦である。
Aは,昭和59年▲月,被告人両名の長女として出生した。
被告人両名,A及びB(被告人両名の二女。平成元年▲月生まれ)は,数回
転居を行った後,平成7年8月頃に大阪府寝屋川市内の判示第1の当時の被告
人方(以下「被告人方」という。)に転居した。
(2) Aは同市内の小学校に通学していたが,平成8年度の冬頃から小学校
に登校しなくなり,中学校に入学してから卒業するまでの間は一度も中学校に
登校しなかった。
(3) 被告人Yは,Aの幼少期から,Aとの関係をうまく築けないなどとし
て育てにくさや負担感を感じており,感情的になって厳しく接することがあっ
た。同被告人は,Aが小学生の頃は,児童相談所からの助言を受け,Aへの接
し方を変えるなどしてAとの関わりを持とうと努めたこともあったが,改善す
るに至らず,Aとの関係に苦痛を感じるようになっていった。
(4) Aは,平成11年頃から平成13年頃にかけて,常に下を向いたまま
の状態でいたり,自宅の庭で立ち止まる,屈伸運動とか口の開閉など同じ動作
を繰り返す,周囲の状況に反応せずに食事を食べ続ける,動かずに口を開けて
よだれを垂れ流すなどといった奇異な行動を示すようになった。
(5) 医療機関での診察状況等
ア 被告人両名は,平成13年10月から11月にかけて3回,Aを連
れて,精神科のC医師による診察を受けた。
イ 被告人両名は,平成13年11月,Aを連れて,C医師に紹介して
もらったD病院のE医師の診察を受けた。
その後,被告人両名は,平成18年7月31日までの間,断続的にE医師を
訪問し,Aの状況等を相談して薬の処方を受けるなどしていた。このうち,被
告人両名がAを連れて同医師の診察を受けたのは,平成13年11月から平成
14年2月にかけての3回であった。
E医師は,当時,Aを統合失調症と診断するとともに,被告人両名から聴取
した話に基づきAを自閉症と診断した。
ウ 被告人Yは,平成27年10月,Aを連れることなくD病院を訪問
してF医師にAの今後の状況について相談し,F医師から,行政や福祉施設に

主文(判決文より)

被告人両名をそれぞれ懲役13年に処する。
被告人両名に対し,未決勾留日数中各140日を,それぞれそ
の刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。