金融商品取引法違反

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成30(わ)4857
判決日2020-06-08
分類民事
判決種別決定

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点
本件の争点は,被告人が,CによるD株式の公開買付け(以下「本件TOB」
という。)の実施に関する事実を「職務に関して知った」といえるか否かであ
る。
この点,弁護人は,被告人は本件TOBの実施に関する事実を職務に関して知
ったのではなく,自らの知識と推論により,本件TOBが実施される可能性が高
いと予測し,その予測をEに伝達したのにすぎないとして,無罪主張をしてい
る。
2 前提事実
関係証拠によれば,以下の事実が認められる。
(1) Rについて
ア Rは,Aにおいて,顧客企業に対し,企業買収や資金調達に関する提案等
を行うとともに,顧客企業との契約に至った各種案件につき執行業務等を行
う部署の一つである。
イ Rには,マネージングディレクター(部長相当),ディレクター(次長相
当),ヴァイスプレジデント(課長相当)などからなる「オフィサー」と呼
ばれる上位の構成員及びオフィサーの指示を受けて案件に従事するアソシエ
イトやファイナンシャルアナリストからなる「ジュニア」と呼ばれる構成員
がいた。
被告人は,平成27年4月にAに入社して以来,Rのジュニア(ファイナ
ンシャルアナリスト)として勤務していた。
ウ Rでは,オフィサーが各ジュニアの担当業務の繁忙状況を把握できるよう
にするため,スタッフィングシートと呼ばれる一覧表を作成し,Rの共用フ
ォルダ内に保存することとされており,これにはRの従業員のみがアクセス
可能であった。
スタッフィングシートには,ジュニアごとに,担当案件名(秘密保持の観
点からプロジェクトネームと呼ばれる隠語で記載されている。),案件の種
類,公表予定日,内容,他の担当メンバー等の記載項目が設けられている。
各ジュニアは,おおむね週に1,2回程度の頻度で,かつ,担当する案件
において重要事項があればその都度,スタッフィングシートの自身の欄の記
載内容を更新するよう指導されていた。
エ Rでは,各オフィサーの担当企業名等が記載されているR担当表と呼ばれ
る表(以下「R担当表」という。)がRの共用フォルダ内に保存されてお
り,これにはRの従業員のみがアクセス可能であった。
(2) 本件TOBの経過等
ア Cは,オフィス家具,設備機器等の製造,販売を主に行っている上場会社
である。また,Dは,設備機器,機械装置の製造販売を行っている上場会社
で,同社株式の過半数をCが保有するCの子会社であった。
イ Cは,上場子会社であるDを完全子会社化する方針を決め,4月12日,
Aとの間で,本件TOBに関するファイナンシャルアドバイザリー契約を締
結した。そして,AにおいてはこれをRが担当することとなり,プロジェク
トネームは「Infinity」と定められた。Rにおける担当メンバー
は,オフィサーであるマネージングディレクターのG,ディレクタ

主文(判決文より)

被告人を懲役2年及び罰金200万円に処する。
この裁判確定の日から3年間その懲役刑の執行を猶予する。
その罰金を完納することができないときは,金1万円を1日に換算した期
間被告人を労役場に留置する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。