現住建造物等放火(変更後の訴因現住建造物等放火,重過失致死),占有離脱物横領,廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和1(わ)2326
判決日2020-07-08
分類民事

この事件の代理人

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争点(判決文より)

本件の争点は,判示第4の現住建造物等放火,重過失致死被告事件について,
①被告人が放火した時点で,火が前記F及びG方住宅(以下「本件住宅」という。)
に燃え移るかもしれないという認識があったといえるかどうか,②被告人が,放
火した当時,責任能力を有していたかどうか,すなわち,精神障害の影響により,
物事の善悪の判断や自分の行動を思いとどまることが非常に難しい状態にあった
か,あるいはそれほどでもなかったかである。
第2 当裁判所の判断
1 争点①(現住建造物等放火の故意)について
(1) まず,出火場所であるガレージは,南北310センチメートル,東西72
0センチメートルの広さで,木造瓦葺平家建である本件住宅の北東側に隣接
しており,側面にガレージ独自の壁はなく,上部には高さ210センチメー
トルの位置にポリカーボネート製波板の屋根が設置され,北側は道路に,西
側は本件住宅玄関の外壁に,南側は本件住宅の東西2つの六畳和室の外壁に,
東側は隣家との塀に,それぞれ接していた。火災発生当時,ガレージ内には,
西側外壁沿いに物置(西側物置)が,南西側外壁沿いには西から室外機,木
製下駄箱,物置(南側物置)がそれぞれ設置され,南側物置の前には単車が
停められていた。
そして,ガレージ屋根の鉄骨材の変形の有無(住宅側の鉄骨が熱の影響で
垂れているのに対し,道路側の鉄骨にはそのような変形がない。),屋根の波
板の焼失の有無(波板の西側は焼失しているのに対し,東側は燃え残ってい
る。),物置や下駄箱,室外機の各面の焼けの強さ(焼けが強いのは南側物置
の西側,室外機の北東側,西側物置の南側である。)などからすれば,出火場
所はガレージの南西部であると考えられる(証人H)。
(2) 以上を踏まえ,放火の方法について検討する。被告人は,捜査段階では,
「下駄箱から30から50センチメートルくらい離れた場所で段ボールや新
聞紙という燃えそうな物に火を点け,更にガレージの中にあった燃えそうな
物をくべていったところ,炎が大きくなって高さが80センチメートルから
1メートルくらいになり,下駄箱の裏辺りにあった本件住宅のガラス障子に
も炎の光が映ったため,怖くなってその場から逃げた。」旨供述した一方,公
判では,「物置の前にあった単車から1メートルくらい離れた場所,すなわち
住宅よりも道路に近い場所で,はっきり覚えていないが段ボールや新聞紙と
いう燃えそうな物1つに火を点けた。地面に置くとその火はある程度燃えた。
5分から15分ほどガレージにいたが,火はだんだん小さくなっていった。
立ち去るときに火がどうなっていたかについては,キツネにつままれたよう
であった。えらいことをやってしまった,顔見知りに見られたらえらいこと
になるなどと思って逃げた。よっぽど怖かったのか。」などと供述する。

主文(判決文より)

被告人を懲役16年に処する。
未決勾留日数中250日をその刑に算入する。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。