発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和2(ワ)8610
判決日2021-04-22
分類民事
判決種別判決
当事者被告 株式会社オプテージ

この事件の代理人

  • 平野敬(原告代理人)/第二東京弁護士会
  • 嶋野修司(被告代理人)/大阪弁護士会

争点(判決文より)

争点
(1) 本件契約者が本件データを発信したと認められるか(争点1)
(2) 原告の公衆送信権が侵害されたことが明らかであるか(争点2)
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(3) 本件発信者情報の開示を受けるべき正当な理由があるか(争点3)
4 当事者の主張
(1) 本件契約者が本件データを送信したと認められるか(争点1)
(原告の主張)
ア ビットトレントは,中央集権的なサーバーを介さず,個々の使用者間で電子
データを共有するために用いられるソフトウェアである。
ビットトレントにおいては,ピア(データ提供者)の IP アドレスが秘匿されず,
ソフトウェア上において,電子データをアップロードしている者の IP アドレスを
確認できる。
原告代理人は,別紙発信端末目録記載の発信時刻において,ビットトレントを使
用して本件データをダウンロードした際に,本件 IP アドレスの端末が本件データ
をアップロード配信していることを確認した。
イ ウェブサイト「https://iknowwhatyoudownload.com/」において,本件 IP アド
レスと同一の IP アドレスの端末が,本件データをビットトレント上で共有してい
たことが確認できるから,本件 IP アドレスが偽装されたものとは考え難い。
VPN(Virtual Private Network)技術を利用すれば,発信端末の IP アドレスを表
示させないことが可能ではあるが,その場合にビットトレント上でアップロード者
として確認できるのは VPN サービス事業者の IP アドレスになるはずであるから,
被告において判別できる。被告においては,そのような主張をしておらず,本件デ
ータを発信した者(以下「本件発信者」という。)が自然人であることを前提とし
ている。
仮に本件 IP アドレスが VPN サービス事業者のものであっても,本件訴訟におい
ては当該事業者が発信者となるので,いずれにしても開示されるべきである。
ウ 被告の主張する一般社団法人テレコムサービス協会プロバイダ責任制限法ガ
イドライン等検討協議会(以下「協議会」という。)が認定した「P2P FINDER」
は,Winny などの匿名性の高い P2P によるファイル共有を解析する機能を有するも
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ので,匿名性のないビットトレントによるファイル共有に対しては無用であり,月
額料金が対象コンテンツ1件当たり10万円と高額であって,これの使用を要求す
ることは,実質的に権利者の救済の途を閉ざすものである。
(被告の主張)
ア 無関係な者の氏名等が開示されることのないよう,発信者情報の開示を請求
する際の IP アドレスの特定には,信頼性が求められる。
IP アドレスの特定方法としては,信頼性が認められる協議会が唯一認定した
「P2P FINDER」があり,原

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を
開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。