発信者情報開示請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和3(ワ)2526
判決日2021-09-06
分類民事
判決種別判決
当事者被告 エックスサーバー株式会社

この事件の代理人

争点(判決文より)

争点
(1) 著作権侵害の明白性(争点1)
ア 著作物性の有無(争点1-1)
イ 著作権侵害の成否(争点1-2)
(2) 営業権侵害の明白性(争点2)
(3) 発信者情報の開示を受けるべき正当な理由の有無(争点3)
4 争点に関する当事者の主張
(1) 著作物性の有無(争点1-1)
(原告の主張)
本件テロップは,男性2名と野生のライオンとのエピソードに関し,出来事や登
場人物の感情等について,原告独自の形容や叙述方法で表現されたものであり,こ
れらの表現方法はありふれたものではなく,表現方法の選択の幅がない性質のもの
でもない。本件テロップは,分量や構成,表現方法に工夫を凝らして,視聴者の興
味を引くよう作成されている。
したがって,本件テロップは,原告の個性が発揮されているものであり,原告の
思想又は感情を創作的に表現した言語の著作物である。
(被告の主張)
否認又は争う。
本件動画は,既存の映像を編集したものであり,ベースとなっている映像自体が
ストーリー性を有するものとして構成されている。本件テロップは,各画面に1行
から2行程度の短文であり,その内容も,閲覧者の理解を助ける程度の簡潔な表現
で,既存のストーリーに沿って映像の内容を説明しているものに過ぎない。
したがって,本件テロップに独自性や創作性は認められず,本件テロップは著作
物とはいえない。
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(2) 著作権侵害の成否(争点1-2)
(原告の主張)
ア 本件投稿は,被告サーバへのアップロードを伴うものであり,これにより,
被告サーバに本件テロップを有形的に再製した。したがって,本件投稿は,原告の
複製権を侵害する。
イ 本件記事は,本件テロップの表現の一部を要約する等して,その具体的表現
に修正,増減,変更等を加えたものであり,本件テロップに依拠し,かつ,本件テ
ロップの表現上の本質的な特徴の同一性を維持しつつ,新たに思想又は感情を創作
的に表現することにより,これに接する者が本件テロップの表現上の本質的な特徴
を直接感得することのできる別の著作物として創作されたものである。したがって,
本件投稿は,原告の翻案権を侵害する。
ウ 本件記事を被告サーバへアップロードすることは,公衆の用に供されている
電気通信回線に接続している自動公衆送信装置の公衆送信用記録媒体に情報を記録
するものであるから,送信可能化に該当する。したがって,本件投稿は,原告の公
衆送信権を侵害する。
エ 本件において,違法性阻却事由の存在をうかがわせる事情は存在しない。
オ したがって,本件投稿によって原告の著作権(複製権,翻案権,公衆送信権)
が侵害されたことは明らかである。
(被告の主張)
違法性阻却事由の存在をうかがわせる事情の不存在は争わない。その余は否認又
は争う。
(3) 営業権侵害の明白性(争点2)

主文(判決文より)

1 被告は,原告に対し,別紙発信者情報目録記載の各情報を開示せよ。
2 訴訟費用は被告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。