有印私文書偽造・同行使

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和2(わ)3097
判決日2021-10-20
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点
1 本件公訴事実
本件の訴因変更後の公訴事実は,「被告人は,令和2年4月14日午後1時33
分頃,大阪府箕面市ab丁目c番d号大阪府箕面警察署2階留置施設前室におい
て,行使の目的をもって,Aになりすまし,被留置者金品出納簿の申込者欄の氏名
欄に「A」と署名するなどし,もって,A名義の被留置者金品出納簿1通を偽造し
た上,その頃,同所において,前記箕面警察署職員Bに対し,前記偽造の被留置者
金品出納簿1通を真正に成立したもののように装い提出して行使した。」というも
のである。
2 争点
被告人は,知人のCからA弁護士の名前で差入れをするように頼まれた,被留置
者金品出納簿(以下,「本件文書」ともいう。)に自分の名前を書かなければなら
ないとは知らず,Aの名前を書いて差入れしなければならないと思っていた旨,有
印私文書偽造・同行使罪の故意を否定する陳述をしている。
この点,検察官は,被告人が本件文書にAの名前を記載することにつき,同人の
承諾があると誤信していた事実はない上,被留置者金品出納簿は,文書の性質上,
名義人自身による記載が予定されている文書であり,被告人にはその認識があった
から,有印私文書偽造・同行使罪が成立すると主張している。弁護人は,被留置者
金品出納簿はその性質上名義人自身による作成が予定されている文書ではなく,ま
た,被告人は,Aの承諾があったと誤信しており,故意がないから,被告人は無罪
であると主張している。
したがって,本件の主な争点は,⑴Aの名前使用の承諾に関する被告人の誤信の
有無,⑵被留置者金品出納簿が,文書の性質上,名義人自身による記載が予定され
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る文書かどうか,その点に関する被告人の認識の有無である。
第2 前提となる事実
1 Aは,Dの弁護人をしていたが,同人が令和2年4月13日に逮捕され,箕
面警察署に留置された後,Cに対し,自分の代わりにDに衣類を差入れするよう依
頼した。Aは,その状況について,Cに対し,私の名前を使って差入れすることを
了承したことはないが,「私の代わりに」という言葉を使ったため,Cが,私の名
前を使って差入れをすればいいと誤解した可能性は否定できない旨を検察官に供述
している(甲12)。
2 Cは,同日頃,被告人に電話をけて,衣類を購入した上,A弁護士の名前で
Dに宅配で送ってほしいと依頼し,Aの所属事務所の所在地と電話番号を伝えた。
被告人は,Cの依頼を了承し,同月14日,衣類を購入した上,郵便局で,Aを依
頼主とする伝票を作成して衣類を発送した(C証言,被告人質問,乙2)。
3 被告人は,Cに電話をかけて,衣類を発送した旨伝えたところ,Cは,被告
人に対し,追加で,大阪市内のマンションで衣類を受け取り,箕面警察署でそれを
差し入れてほしいと依頼した。被告人は,その依頼を了承し

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。