業務上横領

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和1(わ)5184
判決日2021-10-28
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,平成28年3月ない
し4月に被告人が株式会社dに対して18億円を貸し付けた時点において,被
告人に本件業務上横領の故意及び共謀があったか否かである。
検察官は,被告人が,株式会社dに18億円を貸し付けた時点において,そ
れがc個人に貸し付けられ,cらが学校法人bの理事に就任するための買収資
金(その内訳は,5億円が寄付,10億円が辞める理事への支払,残りが仲介
料)として使われることや,大阪市内にあった学校法人bの校地(以下「本件
土地」という。)の売却時の手付金から返済されることを認識していた,つまり,
c個人の貸金債務を学校法人bの資産によって返済しようとしていることを認
識していたから,本件業務上横領の故意及び共謀が認められると主張する。一
方,弁護人は,被告人が,株式会社dに貸し付けた18億円について再建費用
として学校法人bに貸し付けられると認識していたから業務上横領の故意も共
謀も認められないと主張し,被告人もこれに沿う供述をしている。
第2 当裁判所の判断
当裁判所は,被告人が本件業務上横領事件について故意があったと認定する
には合理的な疑いが残ると判断した。以下,その理由を述べる。
1 前提となる事実
関係証拠によれば,次の事実を認めることができる。
⑴ 被告人は,本件当時,不動産の売買等を行う株式会社aの代表取締役を務
めており,同社のマンション用地の仕入れ業務等に関する決裁をする立場に
あった。株式会社aは,平成25年頃から東証一部に上場しており,コンプ
ライアンスの問題は当時から大きな関心事であった。なお,被告人は,学校
経営に関わったことはなく,本件以外に学校法人の買収に携わったこともな
かった。
kは,平成27年7月頃,fの推薦により別の不動産関連会社から株式会
社aに転職し,マンション用地の仕入れ業務に携わっていた。
fは,不動産の管理等を行う株式会社d及び株式会社eの各代表取締役を
務めていた。
学校法人bは,n大学及びb高等学校から成り,本件土地を所有していた。
⑵ 7年の日時である。),
株式会社aの当時の担当者が,当時の学校法人bの理事等との間で本件土地
の取引に関する交渉を行ったが,学校法人bの理事長等にコンプライアンス
上の問題があったため,一旦破談となった。被告人は,このことを知ってい
た。
一方,その頃,学校法人bの経営権を取得したいと考えていたcは,本件
土地の資産価値に着目し,「金主から借り入れた買収資金で学校法人bの経営
権を取得した後,本件土地を売却し,学校法人bが得る手付金で,金主から
の借入金を返済する」というスキーム(以下「本件スキーム」という。)を知
人と共に考え出し,このスキームを前提として,金主を探していた。
⑶ 12月10日頃,kは,知人のiからcを紹介された。その際,cは,k

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。