事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 令和2(ワ)9699 |
| 判決日 | 2021-10-28 |
| 分類 | 知的財産 / 著作 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 著作権法112条1項、著作権法114条3項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件利用許諾に基づく利用許諾の終期(争点1) (2) 差止及び抹消,廃棄の必要性(争点2) (3) 損害額(争点3) 4 当事者の主張 (1) 本件利用許諾に基づく利用許諾の終期(争点1) (原告の主張) ア 本件利用許諾の内容 原告は,平成27年頃,被告に対し,原告の撮影した貴船神社の写真のデータを 提供し,期限及び使用の目的の定めなく,無償で利用することを許諾した(以下 「本件利用許諾」という。)。 イ 本件利用許諾の締結の経緯 原告は,平成26年2月頃,被告の広報担当者であった P2 と出会い,親交を深 める中で,P2 から,P2 では貴船神社の魅力的な写真が撮影できないので原告に広 報用の写真を撮影してほしい旨の依頼を受け,本件利用許諾をした。 原告は,P2 の相談を受けて被告の広報業務全般に係るアイデアを出しており, 原告自身のSNSに貴船神社に関する写真を投稿していたのは,被告の広報のために P2 と相談して決めた戦略に基づくものであった。 ウ 本件解約告知の経緯 令和元年9月,P2 が貴船神社の境内で飲酒をしたことを理由に被告を退職する こととなったため,原告は,これを被告に抗議し,本件利用許諾は友人である P2 に協力するためのものであったことから,同月13日付けメールにより,被告に対 し,同月末をもって本件利用許諾を解約する旨を告知した(以下「本件解約告知」 という。)。 エ 使用貸借規定の類推適用 本件利用許諾は,原告の知的財産である本件写真を,無償で被告に使用収益させ, - 3 - 契約が終了したときは使用収益を終了することを約する契約であるから,使用貸借 に類似する契約であり,民法(平成29年改正以前のもの。以下同じ。)597条 3項を類推適用するべきである。 本件利用許諾においては,使用収益の目的が明確に合意されていないから,原告 はいつでも契約の解約を告知することができる。使用収益の目的があるとしても, 原告が本件利用許諾を締結した動機は,友人である P2 に協力するためであり,本 件利用許諾における使用収益の目的は P2 の力になることであったから,P2 が被告 を退職した時点で,その退職が妥当であるか否かに関係なく,原告の目的は達成不 能となり,本件利用許諾は本件解約告知により終了した。 オ 解約の正当理由 本件利用許諾の前提となる信頼関係は,原告と P2 の間の個人的関係に基づくも ので,被告はその恩恵を間接的に受ける立場であった上,原告は無償で大量の著作 物を提供し,無償でSNSで被告の宣伝も行っていたが,原告は本件利用許諾から得 るものはなにもないのであり,このような事実関係の下で,原告が信頼関係の基礎 としていた P2 が退職した後も,やむを得ない事情や信頼関係の破壊行為等の事情 がなければ解約できず,被
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。