傷害致死

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和1(わ)2509
判決日2022-03-16
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,①被告人が,検察官の主張するような暴行をCに加えたか,②C
は,被告人の暴行により死亡したかである。
第2 被告人が,Cの頸部を圧迫して窒息させ,心停止を生じさせたか。
1 頸部圧迫による窒息の有無
(1)ア 検察官は,Cの遺体を解剖した医師であるDの供述内容に基づき,本件
では,Cの舌骨体部の右側が骨折しており,舌骨体部の骨折を生じさせるには相当
な圧迫的外力が加わったと考えられるから,Cの舌骨体部に骨折が認められること
は,Cの頸部が強く圧迫されたことの根拠であると主張する。
イ この点,医師であるEは,救急搬送された病院で撮影されたCの舌骨の三次
元CT画像に基づき,Cの舌骨体部の右側には骨折が認められず,舌骨体部と右大
角との結合部が未癒合か部分癒合の状態であり,部分癒合の場合には軽微な外力で
離開した可能性が高いと供述する。
Eは,法医学を専門とする医師であり,多くの司法解剖の経験を有するとともに,
舌骨の形状,骨折事例についても十分な知見を有する専門家であり,かつ,CTに
よる検案を多数実施しているから三次元CT画像を読み取る能力に欠けるところは
ないと認められる。Eの三次元CT画像に関する供述は信用できる。
このようなEの供述を前提とすると,Dが舌骨体部の右側の骨折であるとする所
見は,Cの舌骨体部と右大角との結合部が未癒合であったとすれば,そもそもCの
舌骨体部の右側が骨折していなかった可能性が考えられる。また,Cの舌骨体部と
右大角との結合部が部分癒合であったとすれば,その結合部に医療措置による軽微
な外力が加えられて離開した可能性も考えられる。
ウ 検察官は,Cの舌骨裏側部分に出血がみられたことは舌骨体部が骨折してい
なければ説明がつかないと主張するが,Dの供述によっても,舌骨内側面の軟部組
織内の出血が舌骨体部の骨折を示す所見であるとは認められないし,舌骨体部が骨
折しなくても,そのような出血が生ずることはあり得るから,そのような指摘は前
述のような,Cの舌骨体部と右大角が未癒合あるいは部分癒合であった可能性を否
定する根拠とはならない。
エ そうすると,舌骨体部の骨折に関しては,そもそも舌骨体部の骨折が無かっ
た,あるいは,部分癒合していた舌骨体部と右大角が軽微な外力により離開した可
能性が否定できない。
(2)ア 検察官は,Dの供述内容に基づき,司法解剖時に認められたCの左頸部
筋肉内の出血は,Cの頸部が圧迫された結果として生じたものであり,頸部圧迫を
示す所見である旨主張する。また,検察官は,頸部圧迫の具体的な態様については,
Dの供述内容に基づき,舌骨を両側から挟み込むような相当な圧迫的外力が頸部に
加えられたなどと主張する。
イ この点,Eは,まず左頸部筋肉内出血に関するDの所見について,①Dが実
施したCの司法

主文(判決文より)

被告人は無罪。

出典

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