殺人、名誉毀損、器物損壊

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号平成30(わ)2447
判決日2022-11-29
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点
Aに対する殺人被告事件の争点は、事件性及び犯人性(争点1)並びにAの死
因(争点2)である。また、Cに対する殺人被告事件の争点は、事件性及び犯人
性であり(争点3)、名誉毀損、器物損壊被告事件の争点は、事件性及び犯人性で
ある(争点4)。
第2 争点1(Aに対する殺人被告事件の事件性・犯人性等について)
1 Aが第三者にインスリンを投与されたことによって低血糖に陥ったといえる
か
⑴ 認定事実(関係証拠によれば、以下の事実が認められる。)
ア Aは、1月19日、自宅で夕食をとったが、翌20日午前2時頃、意識
を失った状態で病院に救急搬送された(以下「1回目の低血糖」という。)。
Aの血糖値は、搬送後の検査で33mg/dl(以下では血糖値の単位の記載を
省略する。)であった。
イ Aは、1月25日の日中に退院して自宅に戻ったが、翌26日午前10
時頃、Jによって意識を失っている状態で発見されて救急搬送された(以
下「2回目の低血糖」という。)。Aの血糖値は、搬送後の検査では15で
あり、その後遷延性意識障害の状態になった。
ウ 1月25日から26日にかけての夜中に、血糖値測定器で、Aの血糖値
が何回か計測されており、その数値は同日午前2時48分頃に21であっ
たほか、いずれも20前後の数値であった。
なお、この事実は、被告人の携帯電話の検索履歴のほか、Jの捜査段階
の供述(甲137)に基づいて認定した。この供述は、ある程度記憶の鮮
明な時期にされている上、自ら体験していなければ供述できない内容とい
える。また、Jはこの供述の前に、被告人に不利になると考えて測定器を
捨てたというのであるから、捜査官から誘導的な質問があったとしても、
そのような事実がないのに被告人に不利となる上記の供述をすることは
考え難い。よって、上記の供述は信用できる。一方、Jは公判廷で上記の
供述とは異なる証言をしたが、4年半以上が経過しており記憶が曖昧にな
った可能性があるから、その証言は、捜査段階の供述と比べて信用できな
い。
⑵ Aがインスリンの過剰投与により低血糖になったといえるか
糖尿病の専門医であるK医師は、cペプチドの数値がかなり低かったこと
から、Aの体内で過剰にインスリンが分泌された可能性は低く、その他、ガ
ンの影響等、インスリンの投与以外の原因で低血糖になった可能性も考えら
れない旨証言する。その上で、Aの血糖値が非常に低いこと等から、Aの低
血糖の原因としてインスリンを過剰に投与されたことが最も考えられる旨証
言しており、入院後のAの担当医のL医師や、糖尿病治療の主治医であった
M医師も同様の証言をしている。
よって、Aの低血糖は、いずれもインスリンを過剰に投与されたことが原
因であると認められる。
⑶ Aが故意又は過失によって過剰にインスリンを投与した可

主文(判決文より)

被告人を無期懲役に処する。
未決勾留日数中1020日をその刑に算入する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。