危険運転致死傷

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所 堺支部 第2刑事部
事件番号令和5(わ)10
判決日2023-09-29
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点等
被告人が、判示の日時場所において、普通乗用自動車(以下「被告人車」という。)
の運転中、進路左前方を同一方向に歩行中の被害者4名に被告人車左前部を衝突さ
せる事故(以下「本件事故」という。)を起こし、判示の死傷結果を生じさせたこと
については、当事者間に争いがなく、証拠上も容易に認められる。
弁護人は、①被告人は、運転開始時点でアルコールの影響により、その走行中に
正常な運転に支障が生じるおそれがある状態ではなかった、②本件事故発生時点に
おいて、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態に陥っていない、③①に
関する故意も認められないとし、被告人に危険運転致死傷罪は成立せず、過失運転
致死傷罪が成立するにとどまると主張するが、当裁判所は判示のとおり危険運転致
死傷罪が成立すると判断したので、以下その理由を説明する。
2 判断の前提となる事実
関係各証拠によれば、次の各事実が認められる。
⑴ 被告人は、令和4年12月27日午後7時30分頃から堺市a区内の居酒屋
で酒を飲み始め、同日午後10時頃、同じビル内にあるカラオケスナックに移動し
て同所でも酒を飲み、同日午後11時50分頃、退店した。
被告人は、近くの駐車場に被告人車を駐車していたため、その駐車場まで徒歩で
移動し、同日午後11時53分頃、同車の運転を開始した。
⑵ 本件事故現場は、南北を結ぶ片側1車線に、外側線で仕切られた路側帯が設
置された直線道路(以下「本件道路」という。)であり、車線の幅は約3.1メート
ル、路側帯の幅は約0.5ないし0.6メートルである。また、同所の規制速度は、
時速40キロメートルであり、左右には住宅が立ち並んでいる。
⑶ 被害者4名を含む8名は、本件当時、夜警のために隊列を組んだ状態で、本
件道路の主に路側帯内を北から南に向けて歩行していたが、外側線を超えて僅かに
車線内にはみ出す者もいた。
被告人は、同日午後11時55分頃、被告人車を運転し、南行き車線を被害者ら
と同一方向に時速約64キロメートルで走行し(大阪府警察本部刑事部科学捜査研
究所研究員のFは、本件事故現場付近の防犯カメラ映像を用いて、このときの被告
人車の走行速度を時速約64キロメートルと推計した旨を証言するところ、その推
計方法は合理的で不審な点はないから、同証言により、本件事故当時の被告人車の
速度は、おおむね推計どおりと認定できる。)、急制動や急転把の措置をとることな
く、後方から、被告人車左前部を被害者らに衝突させた。
被告人車は、上記衝突の衝撃によりフロントバンパー左側、左ヘッドライト、ボ
ンネットパネル左側、左フロントフェンダーパネル、左フロントピラーが破損し、
フロントガラス左下部が蜘蛛の巣状に割れ、左フロントドアミラーのカバーが外れ
たが、そのまま現場を走り去った。
3 運転開始時点

主文(判決文より)

被告人を懲役10年に処する。
未決勾留日数中110日をその刑に算入する。
訴訟費用は被告人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。