事件の基本情報
| 裁判所 | 大阪地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成30(ワ)6040 |
| 判決日 | 2024-11-22 |
| 分類 | 民事 |
| 判決文が挙げた条文 | 国家賠償法1条1項、憲法22条1項 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点及び争点に関する当事者の主張 ⑴ 被告が本件家屋について占有権原を有するか(甲事件の争点) (被告の主張) ア 憲法22条1項、経済的、社会的及び文化的権利に関する国際規約(以 下 ( 社会権規約」という。)2条1項、2項、11条、市民的及び政治的権 利に関する国際規約((以下 (自由権規約」という。)2条1項、17条1項、 2項に加え、災害救助法及び東京電力原子力事故により被災した子どもを はじめとする住民等の生活を守り支えるための被災者の生活支援に関す る施策の推進に関する法律からすれば、東日本大震災の被災者に対し住居 を提供する自治体等は、被災者の住居の権利を最大限尊重すべきである。 そして、原告による本件家屋の提供は、被災者である被告への支援の必要 性が継続する限り続くことを内容とする、使用貸借契約類似の建物利用に 関する黙示的な合意による無名契約によるものといえる。したがって、原 告が使用許可やその更新を打ち切ったとしても、上記無名契約により、被 告は依然として本件家屋の占有権原を有している。 イ 原告は、被告に対し、本件家屋を提供することにより占有権原を付与し、 被告の住居に関する権利を保障したのであるから、それを後退させる措置 を執ることは、社会権規約2条1項、2項、11条の趣旨に反する。 (原告の主張) ア 本件家屋は、地方自治法238条の4第7項の行政財産の目的外使用許 可に基づき、原告が被告に対し、その用途又は目的を妨げない限度におい て期限を定めて一時的に使用の許可を行ったものであり、本件家屋の目的 外使用許可において契約関係の成立はあり得ない。 イ 社会権規約は、締結国において政治的責任を負うことを宣明したもので、 法的拘束力はなく、また、個人に対し具体的権利を付与したものでもない。 ⑵ 原告の明渡請求が権利濫用に当たるか(甲事件の争点) (被告の主張) 原告の被告に対する本件家屋の明渡請求は、次のとおり、憲法22条1項、 14条1項、社会権規約2条、11条、自由権規約17条1項、公営住宅法 等に違反し、権利濫用に当たるものとして、許されない。 ア 被告は、公営住宅である本件家屋に長年居住し、生活の基盤を固めてい る上に、E病等に罹患し、うつ病も発症しており、医師からも無理な体動 や荷重を避けるように指導を受けているのであって、被告が本件家屋から 移転するには大きな精神的・( 肉体的負担が伴い、また、転居先での被告の 生活基盤の維持が担保されているとはいえない。他方、多数の空き部屋が
主文(判決文より)
1 被告は、原告に対し、別紙物件目録記載の建物を明け渡せ。 2 被告は、原告に対し、840万4800円を支払え。 3 被告は、原告に対し、令和6年4月1日から上記建物の明渡し済みまで1か 月10万8100円の割合による金員を支払え。 4 原告は、被告に対し、5万5000円及びこれに対する平成29年10月1 7日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払え。 5 原告及び被告のその余の請求をいずれも棄却する。 6 訴訟費用は、甲事件・乙事件ともに、これを3分し、その1を原告の負担と し、その余を被告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。