損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和4(ワ)4312
判決日2025-04-22
分類民事

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点は以下のとおりである。
⑴ 被告による不法行為の有無
⑵ 原告と被告の間の和解契約の成否
⑶ 被告の原告に対する慰謝料の支払の有無
⑷ 消滅時効の成否
⑸ 除斥期間の経過の有無
⑹ 被告による債務の承認ないし時効利益の放棄の有無
⑺ 被告による消滅時効及び除斥期間の主張が権利の濫用や信義則違反に当た
るか
⑻ 原告に生じた損害の有無及び額
4 争点に対する当事者の主張
⑴ 争点⑴ 被告による不法行為の有無
(原告の主張)
ア 被告は、食品の製造者として、製品を製造し流通に置く過程で、製品の危
険な性状により利用者が損害を被ることのないよう、その安全性を確保すべ
き高度の注意義務(以下「本件義務1」という。)を負う。それにもかかわら
ず、被告は、砒素ミルクを流通に置き、本件義務1に違反した。そして、原
告は、砒素ミルクを飲用したことで、アテトーゼ型脳性麻痺及び頚椎症性頚
髄症を発症するに至った。
原告は、乳児期に砒素ミルクを飲用するまでの間、脳性麻痺の存在を基礎
づけるような健康上の問題を指摘されたことはなく、砒素ミルク飲用後にそ
の健康状態が悪化したのであるから、原告が砒素ミルクを飲用したことと原
告の脳性麻痺の発症との間に因果関係があることは明らかである。
イ 毒性の強い砒素を飲用することによって、人体に極めて甚大な影響が生じ
ることは容易に予見可能であること、砒素ミルク飲用後徐々に人体への影響
が生じ始めることも予見できること、被害者の多数を占める乳児については、
自ら身体の異常を訴えることが期待できず、また、その身体への砒素の影響
も計り知れないことなどからすれば、被告は、昭和30年8月に被告の販売
する粉ミルクから砒素が検出されたことが発覚した後には、事件の全容解明
に協力し、被害者について、定期的な観察や十分な健康管理等を施し、後日
に発症・顕在化する症状及び徐々に悪化する症状、後遺症の有無等を、長期
かつ継続的に把握する義務(以下「本件義務2」という。)を負っていた。そ
れにもかかわらず、被告は、昭和44年に「14年目の訪問」が発表される
までの約14年間、被害者の追跡調査を行うことなく漫然と放置し、本件義
務2に違反した。
被告が本件義務2に違反して被害者を放置したことによって、原告を含む
被害者の症状は憎悪し、健康被害が拡大することになった。
ウ 恒久対策案は、具体的対策として、自ら収入を得ることができない被害者
には国家公務員一般行政職を基準として、年金を終身支給することや、被害
者が就職できずあるいは標準的な収入を得られない場合は、国家公務員一般
行政職を参考としてその差額を補償するなどと定めており、本件確認書にお
いては、守る会、国及び被告の三者が、恒久対策案の実現のために努力する
ことが確認されたこと、本件確認書において、被告は恒

主文(判決文より)

1 原告の請求を棄却する。
2 訴訟費用は原告の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。