損害賠償等請求事件

事件の基本情報

裁判所大阪地方裁判所
事件番号令和6(ワ)4903
判決日2025-10-24
分類民事
判決種別判決
判決文が挙げた条文民法709条、民法723条

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は、①本件各投稿の違法性、②原告の損害及び③削除請求の当否
であり、これらの点についての当事者の主張は以下のとおりである。
⑴ 争点①(本件各投稿の違法性)について
(原告の主張)
被告が行った本件各投稿は、一連一体のものであるところ、以下のとおり、
全体として不法行為法上違法である(仮に本件投稿①、本件投稿②及び本件
投稿③を別個に評価すべきであるとしても、それらはいずれも違法である。)。
ア 名誉毀損
本件各投稿のうち本件投稿①の部分は、原告のいとこであるD(以下「本
件親族」という。)がスパイ事件で死刑判決を受けた事実等を摘示するもの
であり、当該事実は、本件親族が重大な非行に及び、血縁者である原告も
類似の非行性を有するかのような印象を与え、原告の社会的評価を低下さ
せるから、本件各投稿は原告の名誉を毀損するものというべきである。
そして、訴外会社が泉南市から公金を受領しているとしても、その役員
の一人にすぎない原告個人の活動や親族関係を公表する必要はないから、
本件各投稿は、公共の利害に関するものであるとも、公益を図る目的でさ
れたものであるともいえず、その内容が真実であっても、違法性が阻却さ
れることはない。
イ プライバシー権侵害
本件各投稿のうち本件投稿①の部分は、前記アのとおり、原告のいとこ
である本件親族が死刑判決を受けた事実等を摘示するものであるところ、
当該事実は、原告の私生活上の事実又は私生活上の事実らしく受け取られ
るおそれのある事実であって、かつ一般人の感受性を基準にして公開を欲
しないものである。他方、前記アのとおり、原告は私企業の役員の一人に
すぎず、上記事実を公表する必要はない。よって、本件各投稿は原告のプ
ライバシー権を侵害するものというべきである。
ウ 肖像権侵害
本件各投稿には、原告の容ぼう等を撮影した画像が組み込まれていると
ころ、被告は、訴外会社から提訴されたことを契機に、訴外会社及びその
役員である原告に対する嫌がらせ等を目的として、原告に対して多数の第
三者から誹謗中傷が行われることを予見しつつ、前記ア、イのような事実
の摘示と共に上記画像を投稿したものである。このような目的及び態様に
照らすと、上記画像がいずれもインターネット上で公開されていたもので
あるとしても、本件各投稿によりこれを公表する行為は、社会生活上受忍
すべき限度を超えており、原告の肖像権を侵害するものというべきである。
(被告の主張)
本件各投稿は、一連一体のものであるところ、以下のとおり、全体として
不法行為法上違法なものではない。
ア 名誉毀損
親族に犯罪者がいることと本人の非行性とは何ら関連がない上、一般読
者の普通の注意と読み方を基準とすれば、本件各投稿の内容自体から、本
件親族が再審によって無罪となったことが分かるし、こ

主文(判決文より)

1 被告は、原告に対し、55万円及びこれに対する令和6年2月2日から支払
済みまで年3%の割合による金員を支払え。
2 被告は、別紙投稿目録記載2の投稿を削除せよ。
3 原告のその余の請求を棄却する。
4 訴訟費用は、これを10分し、その7を原告の負担とし、その余を被告の負
担とする。
5 この判決は、第1項に限り、仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。