法人税更正処分等取消請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号昭和63(行ウ)107
分類民事
判決種別決定

この事件の代理人

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主文(判決文より)

原告の請求を棄却する。
訴訟費用は原告の負担とする。
○ 事実
第一 当事者の求めた裁判
一 請求の趣旨
1 被告が昭和六二年一一月三〇日付けでした原告の昭和六一年五月一日から昭和
六二年四月三〇日までの事業年度の法人税の更正のうち所得金額一二七七万八三二
一円を超える部分及び過少申告加算税賦課決定を取り消す。
2 訴訟費用は被告の負担とする。
二 請求の趣旨に対する答弁
主文同旨
第二 当事者の主張
一 請求原因
1 原告が昭和六二年六月三〇日付けでした原告の昭和六一年五月一日から昭和六
二年四月三〇日までの事業年度(以下「本件事業年度」という。)の法人税の確定
申告(以下「本件申告」という。)、被告が同年一一月三〇日付けでした更正(以
下「本件更正」という。)及び過少申告加算税賦課決定(以下「本件賦課決定」と
いう。)、これに対し原告が昭和六三年二月一日付けでした審査請求並びに国税不
服審判所長が同年五月三〇日付けでした右審査請求に対する審査裁決の経緯は、別
紙一のとおりであり、原告は、同年六月六日、裁決書謄本の送達を受けた。
2 しかし、本件更正は、損金に算入されない交際費等の額を過大に認定し、その
結果、所得を過大に認定した違法があるから、本件更正のうち所得金額一二七七万
八三二一円を超える部分及び本件賦課決定の取消しを求める。
二 請求原因に対する認否
請求原因1の事実は認め、同2は争う。
三 被告の主張
1 原告の本件事業年度の所得金額
(一) 申告所得金額
(二) 交際費等の損金不算入額の加算額
(1) 争いのない交際費等の損金不算入額の加算額
(2) 記念行事に係る交際費等の損金不算入額の加算額
(1) 原告は、創業五〇周年記念事業の一環として行つた越谷工場及び新本社ビ
ルの建築に関し、昭和六一年一〇月一日、創業五〇周年記念及び越谷工場の竣工を
披露する催し(以下「越谷工場竣工記念行事」という。)を行い、別紙二に記載の
とおり合計九二七万八〇〇〇円を支出し、次いで、昭和六二年三月二七日、新本社
ビルの竣工を披露する催し(以下「本社ビル竣工記念行事」といい、越谷工場竣工
記念行事と併せて「本件各記念行事」という。)を行い、別紙三に記載のとおり合
計二一五万九三二八円を支出した(以下、右の各支出を併せて「本件各記念行事
費」という。。
(2) 原告は、越谷工場竣工記念行事に際して五九八万円の祝金を、本社ビル竣
工記念行事に際して二二七万五〇〇〇円の祝金(以下、右の各祝金を併せて「本件
祝金」という。)を、それぞれ招待客から収受していたところ、本件各記念行事に
係る交際費等につき、本件各記念行事費の額一一四三万七三二八円から本件祝金の
額八二五万五〇〇〇円を控除した一二一八万二三二八円のみを損金不算入額として
本件申告をした。
(3) ところで、租税特別措置法(以下「措置法」という。)六二条は、その一
項で、当該事業年度終了日における資本の金額が五〇〇〇万円を超える法人が支出
する交際費等の額は、当該事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入できな
いとする交際費損金不算入制度を定め、その三項で、右一項にいう交際費等の意義
を、「交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その
他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行
為のために支出するもの・・・・・・をいう。」と規定している。
本件各記念行事は、いずれも原告の得意先、仕入先その他事業に関係のある者を招
待して、これを接待、供応をするために原告が催したものであり、いわゆる会費制
によるものではないから、これに要した費用は措置法六二条三項に規定する交際費
等に該当するものであり、原告は本件事業年度終了日における資本の金額が五〇〇
〇万円を超える法人であるから、同条一項により、本件各記念行事の開催費用とし
て支出した本件各記念行事費は、本件事業年度の所得の金額の計算上、その金額が
損金不算入となるものである。
(4) よつて、原告が本件各記念行事費のうち損金不算入額から控除した八二五
万五〇〇〇円を、所得金額の計算上、申告所得金額に加算する。
(三) 寄付金の損金不算入額の減算額一二万〇四四九円
右(二)の交際費等の損金不算入額の増加に伴い寄付金の損金算入限度額の計算の
基礎となる所得の金額が増加するので、法人税法三七条二項、同法施行令七三条一
項、二項の規定に基づき増加後の所得の金額を基礎とする寄付金の損金算入限度額
を計算すると別紙四のとおり二七万八一八七円となるから、本件事業年度における
寄付金の額四六〇万円のうち損金不算入となる寄付金の額は四三二万一八一三円と
なるところ、右金額と原告が本件申告において損金に算入しなかつた寄付金の額四
四四万二二六二円との差額一二万〇四四九円は損金に算入できるので、これを所得
金額から減算する。
(四) 右(一)の金額に右(二)の金額を加算したものから、右(三)の金額を
減算した二〇九三万〇一三三円が原告の本件事業年度の所得金額である。
2 本件更正の適法性
原告の本件事業年度の所得金額は右1の(四)のとおり二〇九三万〇一三三円であ
るところ、これと所得金額が同額の本件更正は適法である。
3 本件賦課決定の適法性
原告は、本件事業年度の所得金額を過少に申告しているので、国税通則法(ただ
し、昭和六二年法律第九六号による改正前のもの。以下同じ。)六五条に基づき、
本件更正により原告が新たに納付すべきこととなつた本税の額一一三万円(ただ
し、同法一一八条三項により一万円未満の端数切捨て)に一〇〇分の五を乗じて過
少申告加算税の額を算出すると五万六五〇〇円となるところ、これと過少申告加算
税の額が同額の本件賦課決定は適法である。
四 被告の主張に対する認否
1 被告主張1について
(一) (一)の事実は認める。
(二) (二)の(1)、(二)の(2)の(1)、(2)の各事実は認め、同
(3)は、本件各記念行事がいずれも原告の得意先、仕入先その他事業に関係のあ
る者を招待して、これを接待、供応するために原告が催したものであること、本件
各記念行事が明示的な会費制により行われたものでないこと、原告が本件事業年度
終了日において資本の金額が五〇〇〇万円を超える法人であることは認め、措置法
六二条一項、三項に関する解釈及び主張は争い、同(4)は争う。
(三) (三)は、別紙四の番号1、2、6ないし10、13の各金額は認め、主
張は争う。
(四) (四)は争う。
2 同2、3は争う。
五 原告の主張
1 措置法六二条により損金不算入となる交際費等の額とは、以下に述べる

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。