持続化給付金等支払請求控訴事件

事件の基本情報

裁判所東京高等裁判所
事件番号令和4(行コ)198
判決日2023-10-05
分類高裁
判決種別判決
判決文が挙げた条文憲法14条1項

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

争点及びこれに関する当事者の主張は、
次のとおり原判決を補正し、後記3において当審における当事者の補充主張を
付加するほかは、原判決「事実及び理由」欄の「第2 事案の概要」の2ない
し4(別紙を含む。)に記載のとおりであるから、これを引用する。
原判決43頁15行目の「持続化給付金規程の定める申請」を、「持続化
給付金規程の定める要件に従った申請」に改める。
3 当審における当事者の補充主張
(控訴人の主張)
⑴ 憲法14条1項適合性の判断は厳格な審査により行うべきこと
本件各不給付規定は、以下の事情から、これを定めるについてやむにやま
れぬ事由がない限り、合理的な根拠のない差別的取扱いとして憲法14条1
項に違反するものというべきであり、広範な行政裁量があることを前提とし
て同項適合性の判断をすることは相当でない。
ア 本件各不給付規定は、数ある職種のうち性風俗関連特殊営業を行う事業
者のみを狙い撃ちにして排除しているところ、このように特定の職業に対
する地位の格下げやスティグマの押し付けをもたらす政策は差別の助長・
再生産を生じさせ、区別(差別)を生じさせること自体を区別の目的とす
東 京 高 等 裁 判 所
る疑いが強いから、その合理性を慎重に審査する必要がある。
イ 本件各給付金は、新型コロナウイルス感染症の拡大という緊急事態下に
おいて、中小企業の事業を営む国民の日常生活を維持するという社会保障
的性格が強い。また、本件各不給付規定は、職業の選択・遂行の自由の制
約につながるものであるから、これを定めるに当たっての行政裁量は狭い
はずである。
ウ 一般に、給付行政に政策的裁量が認められるのは、給付の費用対効果や
財源等の把握・検討に当該行政組織の有する高度な専門的知識が求められ
るからであるが、本件各不給付規定を定めるについて高度な専門的知識は
必要とされない。性風俗関連特殊営業が風営法上どのように位置付けられ
ているかは、本件各規程を所管する中小企業庁の設置目的や任務と関連性
の乏しい他の政策の問題であるから、本件各規程の策定についての裁量と
は関係がない。まして、少数者が別異の取扱いを受ける平等の審査におい
て、「国民の理解」という恣意的な判断につながりかねない要素を考慮す
ることは許されないというべきである。
⑵ 国民の理解が得られないという観点から差別の合理的根拠があるとはいえ
ないこと
ア 性風俗関連特殊営業について、公的に認知することを相当としないよう
な性的道義観念を国民が共有しているとの具体的な根拠はない。風営法上、
風俗営業については許可制がとられ、性風俗関連特殊営業については届出
制がとられているという差異が設けられているのは、性的道義観念とは関
係がなく、単なる行政法上の規制手法の違いにすぎない。むしろ、性風俗
関連特殊営業を

主文(判決文より)

1 本件控訴をいずれも棄却する。
2 控訴費用は控訴人の負担とする。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。