事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成22(行ク)67 |
| 判決日 | 2010-04-12 |
| 分類 | 民事 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 行政事件訴訟法37条 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
争点(1)(償うことのできない損害を避けるための緊急の必要があるか否 か。)について (申立人) ア 申立人は,平成6年12月に司法書士の登録を受けた後,司法書士業務 - 3 - を15年にわたり続けている。 司法書士の業務内容は書類作成,登記業務が中心となり,報酬も司法書 士報酬基準が平成14年に撤廃されたものの,それ以後も当該基準に準じ て定める場合が多く,どの司法書士に依頼してもほぼ同様の報酬になる場 合が多い。このように業務内容・報酬の両面で他の司法書士と差別化しに くい業界において,最も重要なのが社会的評価や信用である。それゆえ, いったん懲戒処分,しかも,業務停止という重い処分を受けそれが公表さ れてしまうと,申立人の社会的評価や信用に重大な影響を及ぼし,信用が 顧客獲得の重要部分を占めている司法書士業界において,申立人の司法書 士生命を奪うことになりかねない。 イ 申立人には,いわゆる飛び込みの顧客というものがほとんどおらず,そ の業務のほぼ100%が以前勤めていた生命保険会社の知人や,金融機関, 葬儀会社等からの継続的な紹介に基づくものである。業務停止となった場 合には,これらの企業・金融機関等からの顧客の紹介が途絶えるだけでな く,競争の激しい司法書士業界において,いったん信用を失った後に再び 顧客の紹介を受けることは極めて困難である。そうすると,飛び込みの顧 客がいない申立人としては,仮に懲戒処分を受け,業務停止期間が終了し ても,事実上司法書士としての業務ができない状況に追い込まれることに なる。このことは,本件処分が実質的には懲戒処分として最も重い業務禁 止処分に匹敵することを意味する。 したがって,本件処分がされると,申立人は信用を失う結果,仮に司法 書士としての業務を再開できたとしても,顧客の紹介を受ける関係先を失 い,新規の顧客獲得も極めて困難となるため,申立人は事実上廃業を余儀 なくされる。また,収入も途絶えるため,申立人の生活も困窮することに なるのは明白である。 ウ このような償うことのできない損害を生じさせる本件処分は,平成22 - 4 - 年4月20日に差し迫っており,仮の差止めをすべき緊急の必要性が存在 する。 エ 相手方は,申立人の顧客が縁故者等からの紹介によるものというのであ れば,本件処分に至る経緯等を十分説明することにより,信頼を回復する ことが可能であるなどというが,それは理想論にすぎない。 確かに縁故者が申立人を普段から好意的にみている親戚・友人等であれ ば,十分説明することによって信頼を回復することが場合によっては可能 かもしれない。しかしながら,申立人が依頼を受けているのは,金融機関 や企業であり,そのようなビジネスの世界において,他に司法書士がいく らでもいる現状では,仮に当該懲戒処分が事後的に取り
主文(判決文より)
1 本件申立てを却下する。 2 申立費用は申立人の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。