事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(行ウ)100 |
| 判決日 | 2010-10-04 |
| 分類 | 労働 |
この事件の代理人
判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。
争点(判決文より)
本件の争点及び当事者の主張 本件災害の通勤災害(労災保険法7条1項2号)該当性 (1) 本件大会への参加が原告の業務と認められるか。 (原告の主張) ア 本件大会を企画した本件従業員会は,本件関連会社の全社員で構成され, その運営費の5割が会社の資金により賄われているほか,総務部会,安全 衛生部会,福利共済部会,社内報部会の4部会で構成され,各部会では本 件関連会社の業務と密接に関連する事柄を協議,決定しており,実質的に 会社の業務の一部を行うという重要な役割を担い,本件従業員会の活動は, 会社の業務と密接な関連を有していた。 本件大会の企画,運営は,本件従業員会と本件関連会社(総務課)が協 力して行われ,本件大会からの帰宅の際には,本件会社から通勤用に支給 されていたタクシーチケットを使用することが許されていた。 イ 原告ら休職派遣の者を含む新入社員は,本件事業場において,研修開始 当初から本件大会への参加を強く意識付けられており,本件大会が近付く につれ,各職場での朝ミーティングの際に上司から本件大会参加に対する 意識を喚起させられていた上,本件大会への参加が研修中の査定要素の一 つである積極性及び協調性を測る要因の一つとなっていたことから,本件 大会への参加は,事実上の強制であった。 ウ 原告のように総合職で採用された新入社員としては,短い研修期間で他 の従業員と親睦を深めるという意味でも,本件大会に参加することの重要 性は極めて高かった。そして,原告のような立場の社員は,本件大会に参 加することが,研修中の査定要素の積極性,協調性を測る要因であると考 えていたのであるから,本件大会への参加は,事実上の強制されていた。 エ 以上より,本件大会への参加は業務に該当する。 (被告の主張) ア 本件従業員会の部会の中には,総務部会や安全衛生部会のように本件関 連会社の業務そのもの又は業務と密接に関連する事項を担当していた部 会もあるから,休職派遣者も含め本件関連会社の従業員全員が本件従業員 会に強制加入とされていたことや同部会の役職に職制の上の者が就任し, その会議が就業時間内に行われていたことも当然のことであり,それらは 本件従業員会が企画実行する福利厚生行事の業務性を肯定する根拠には ならない。 本件関連会社が,本件大会の開催に協力していたことは窺われるが,そ の企画運営主体はあくまでも本件従業員会であったし,仮に本件体育館か らの帰宅に本件会社から支給されたタクシーチケットの使用が許されて いたとしても,本件事業場から本件体育館に直接赴き,同所から直接帰宅 する参加者が多かったと考えられる状況の下で,ことさら当該タクシーチ ケットの使用を禁止する必要性に乏しいことからすれば,原告主張のこれ らの事情をもって本件大会の業務性を根拠付けるものとはいえない。
主文(判決文より)
1 原告の請求を棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。
出典
本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。