事件の基本情報
| 裁判所 | 東京地方裁判所 |
|---|---|
| 事件番号 | 平成21(行ウ)540 |
| 判決日 | 2010-10-08 |
| 分類 | 知的財産 / 特許 |
| 判決種別 | 判決 |
| 判決文が挙げた条文 | 意匠法15条1項、意匠法68条2項、特許法18条、特許法43条2項 |
この事件の代理人
争点(判決文より)
争点 (1) 本件処分の適法性 (2) 本件異議決定の適法性 4 争点に関する当事者の主張 (1) 争点(1)(本件処分の適法性)について ア 原告 意匠法68条2項が準用する特許法18条の2第1項は,「特許庁長官 は,不適法な手続であって,その補正をすることができないものについて は,その手続を却下するものとする。」と規定しているが,「その補正を することができないもの」とは,手続の本質的部分が欠落しており,補正 を認めると手続の同一性が損なわれるようなものをいうと解すべきである。 どのような場合が手続の本質的部分の欠落に該当するかは,各手続の要件 を定めた条文の解釈によって定められることになるが,後記のとおり,特 - 4 - 許法18条の2,43条2項の規定の趣旨,方式審査便覧,裁判例,パリ 条約の規定,比較法的観点に照らしても,優先権証明書の原本の代わりに 写しを提出したことは「手続の本質的部分の欠落」に当たらず,補正を認 めても手続の同一性を損なうことになるとはいえない。 したがって,本件提出書に係る手続は補正可能であり,補正すべき旨を 命じることなく同手続を却下した本件処分は違法である。 なお,原告は,平成20年11月4日付けで本件提出書に係る手続補正 書(優先権証明書原本添付)を提出しており(前記2(5)),これによっ て,本件提出書に係る手続の瑕疵は治癒され,当初に遡って適法なものと なっている。原告は,本件処分の違法事由として,予備的に上記の点も主 張する。 (ア) 特許法18条の2について a 方式審査便覧の記載 特許庁の方式審査便覧15.20(却下−1)「不適法な出願書類 等に係る手続の却下の取扱い」は,特許法18条の2第1項の規定に より却下すべき場合として,「物件の提出を目的とする手続(優先権 証明書提出等)に物件が添付されていないとき」((16)ニ)を挙げて いるが,本件提出書に係る手続は,優先権証明書の写しであることが 明らかな書面が添付されているのであるから,これには該当しない。 仮に,本件提出書に係る手続が形式的に上記の場合((16)ニ)に該 当するとしても,同便覧15.20(却下−1)は,①「基準の運用 に当たっては,当該出願書類等を総合的に検討し客観的に手続者の合 理的意思を判断するよう努めるものとする。」,②「形式的には以下 に掲げる却下事項に該当する場合であっても,個別的具体的な事例に おいては,必要に応じた取扱いを行うことにより,関係法令の適正か つ妥当な運用を図るものとする。」と定めているのであるから,一律 - 5 -
主文(判決文より)
1 原告の請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は原告の負担とする。 3 この判決に対する控訴のための付加期間を30日と定める。
出典
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