損害賠償請求事件

事件の基本情報

裁判所東京地方裁判所
事件番号平成20(ワ)5781
判決日2011-02-10
分類民事
判決種別判決

この事件の代理人

判決文から代理人弁護士を特定できていません。判決文に代理人名が記載されない事件も多くあります。

争点(判決文より)

本件の争点は,次の4点である。なお,被告J医師の過失については,当事
者間に争いがない。
(1) 上級医の責任
(2) 薬剤師の責任
(3) 因果関係
(4) 損害額
3 争点に関する当事者の主張は,次のとおりである。
(1) 争点(1)(上級医の責任)について
(原告らの主張)
ア(ア) 被告E医師及び同F医師には,被告J医師にベナンバックスの調
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剤及び投与指示を行わせるに当たり,調剤及び投与指示の内容に誤りが
ないように適切な指導助言を行って,誤りがあった場合には直ちに是正
するよう監督すべき注意義務があった。
ベナンバックスは重篤な副作用を生じる恐れのある劇薬であるから,
被告E医師及び同F医師は,自らその用法用量,副作用等について把握
し,研修医である被告J医師に対してあらかじめ副作用が生じた場合の
処置について指導助言すべき注意義務を負っていた。
(イ) 被告E医師及び同F医師には,Lに対してベナンバックスの投与
を開始した平成17年10月29日以降,Lの全身状態の変化に細心の
注意を払い,ベナンバックスによる副作用が生じていないかを確認し,
Lにベナンバックスによる副作用と思われる重篤な低血圧や低血糖等の
症状が認められた場合には,直ちにその原因を究明し,投薬の中止や副
作用症状に対する治療等の適切な処置を自ら行い,又は被告J医師にこ
れを行わせる注意義務があった。
イ 被告E医師及び同F医師には,ベナンバックス調剤指示及び副作用に対
する処置について被告J医師の指導監督を怠った過失,及びLに生じたベ
ナンバックスの副作用を看過してこれに対する処置を怠った過失がある。
(被告E医師及び同F医師の主張)
ア 被告E医師及び同F医師の被告J医師への指導監督義務違反についての
原告ら主張は,抽象的にすぎる。
被告J医師の過失は,医薬品集の左右の頁を見間違えたという重大・単
純なものであるから,その原因は専ら被告J医師の個人的な問題にあると
いわざるを得ず,被告J医師の過失を予見したり,回避したりすることは
できない。医薬品集の左右の頁を見間違うなどとは前代未聞のミスであり,
信頼の原則が働く場面である。能書を確認すべきは被告J医師であり,被
告E医師及び同F医師の過失云々とは別である。被告F医師は,被告J医
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主文(判決文より)

1 被告D,被告G,被告H,被告I及び被告Jは,原告Aに対し,連帯して1
265万円及びこれに対する平成17年11月11日から支払済みまで年5分
の割合による金員を支払え。
2 被告D,被告G,被告H,被告I及び被告Jは,原告Bに対し,連帯して5
50万円及びこれに対する平成17年11月11日から支払済みまで年5分の
割合による金員を支払え。
3 被告D,被告G,被告H,被告I及び被告Jは,原告Cに対し,連帯して5
50万円及びこれに対する平成17年11月11日から支払済みまで年5分の
割合による金員を支払え。
4 原告らのその余の請求をいずれも棄却する。
5 訴訟費用は,これを5分し,その1を被告D,被告G,被告H,被告I及び
被告Jの負担とし,その余は原告らの負担とする。
6 この判決は,第1項ないし第3項に限り,仮に執行することができる。

出典

本ページは裁判所が公開する判例データに基づいています。